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sonible smart:chain レビュー|Neutron 5と使い分けて1曲仕上げた構成とCPU負荷【実測】
本記事はアフィリエイト広告を含みます。一部コンテンツの作成にAIを活用しています(詳細:編集方針)。

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この記事の結論
※本記事の smart:chain は、Plugin Boutique 経由で sonible から提供を受けたライセンスを使用しています。
Cubase Pro 15 で曲を作って配信している DTMer の tetsu7017 です。(所有プラグインは 403本・2026年7月の棚卸し時点)
結論から書きます。楽曲『Nocturnal Drive』では、楽器トラックに smart:chain、バスに Neutron 5 の Unmask、マスターに Neutron 5 の Visual Mixer という分担で、1曲を最後まで再生が止まらずに仕上げました。smart:chain を全部 OFF にした状態と比べた負荷の差は、ASIO-Guard 負荷で 2.20 ポイント、リアルタイム負荷はほぼ変化なしでした(測定条件は後述)。
smart:chain と Neutron 5 は「どちらか1本」ではなく、受け持つ層が違うため併用できる、というのが実際に使ってみた結論です。
smart:chain は「音を聴いて初期設定を作る」チャンネルストリップ
smart:chain は、EQ・コンプなどの処理を一列に並べたプラグインです。Learn(学習)を押すと音を解析し、各処理の初期設定を作ります。並び順そのものは固定で、Learn が決めるのは各処理の設定値です。
マニュアルに載っている処理の並びは次のとおりです。
- Gate
- Equalizer
- De-Ess / De-Harsh
- Input Rider
- Compressor
- Saturator
- Clipper
これとは別に、複数トラックに挿した smart:chain どうしで音量を揃える Auto Leveling と、グループ内で「Front(手前)/Middle(中間)/Back(奥)」に振り分ける機能があります。公式サイトは処理の数を「8つ」と数えています。数え方によって数字が変わるため、本記事では個数ではなく中身で書きます。
リバーブやディレイは入っていません。響きは別のプラグインで作る前提です。
私が使ったのはバージョン 1.0.1(VST3)です。2026年11月時点で 1.1.0 が公開されていますが、本記事の測定はすべて 1.0.1 です。
導入前の課題:前作では再生が途中で止まっていた
前作『Blue Lagoon』の制作では、再生中に音が途切れて止まることが何度もありました。Neutron、Kontakt 音源、スタジオ系リバーブをたくさん挿していた曲です。
途切れが減ったのは、次の対策を重ねたあとです。
- バッファーサイズを 2048、動作モードを Stable に変更
- メーター系プラグイン(SuperVision)を削除
- Kontakt の Purge でメモリ使用量を約 16.4GB から約 8.2GB へ
- ボーカル系の Nectar をプリバスへ集約
このうちどれが効いたかは切り分けていません。Neutron 単体の負荷も測っていません。ただ、トラックごとに音作り用のプラグインを重ねるやり方は重い、というのが当時の体感でした。
そこで次の『Nocturnal Drive』では、音作りの役割を smart:chain と Neutron 5 で分ける構成に変えました。その結果、前作と同じバッファー設定のまま、最後まで止まらずに制作できました。smart:chain に替えたことだけが理由だとは言えない点は、先に書いておきます。
【実運用】Nocturnal Drive での役割分担
楽器の音作りは smart:chain、楽器どうしのぶつかりは Neutron 5、全体の見渡しは Visual Mixer という分け方にしました。
この分担で仕上げた曲が、tetsu7017 の『Nocturnal Drive』(80年代風シティポップ)です。
※ボーカルはACE Studio(AI歌声合成)で制作しています
※ACE Studio は提供を受けて使用しています
スクロールできます
| 場所 | 使ったもの | 役割 |
|---|---|---|
| 楽器トラック | smart:chain | トラックごとの音作り(EQ・コンプなど) |
| バス | Neutron 5(Unmask) | 楽器どうしの帯域のぶつかりを整理 |
| マスター | Neutron 5(Visual Mixer) | Neutron 5 と Relay を挿したチャンネルの定位と音量を一画面で確認 |
| ボーカル | Nectar 4 | smart:chain は挿さない |
| ドラムのタム | Addictive Drums 2 内蔵のコンプ・EQ | smart:chain は挿さない |


smart:chain のグループ画面で数えられただけで、15 トラック(Kick・Snare・HiHat・Congas、DX7 エレピ、バイオリンからコントラバスまでの弦 4 パート、ブラス、サックスなど)に挿しています。一覧はこれより下にも続いていたので、実際はそれ以上です。
smart:chain のプロファイルは、音源に合わせて Keys/Electric、Strings/Violin などを選んでから Learn しています。Neutron 5 を挿していないチャンネルも Visual Mixer に表示させるため、軽量版の Relay を挿しています。Visual Mixer の一覧で数えると 13 か所で、バス 5 本、タム・フロア・ハイハット・オーバーヘッドなどドラムの各パート 7 本、ピアノの Grandeur 1 本です。Grandeur には smart:chain と Relay の両方を挿しています。
タムに挿さなかったのは、音源側のコンプと EQ で十分だったからです。私の判断基準は「音源側で完結するトラックには挿さない。音源内蔵の処理を切るなら smart:chain に任せる」です。この曲での使い方であり、どの曲にも当てはまるとは限りません。
この構成は Cubase のテンプレートに入れてあり、次の曲以降も同じ形で始めます。
この構成を Cubase の画面で順に見せた動画です(2分52秒)。
【実測】smart:chain を全部 OFF にしたときとの CPU 負荷の差
楽器トラックの smart:chain をすべて OFF にしても、リアルタイム負荷はほぼ変わらず、ASIO-Guard 負荷が 2.20 ポイント下がっただけでした。バイパスではなく、プラグイン自体を OFF にしています。
測定環境
スクロールできます
| 項目 | 設定 |
|---|---|
| DAW | Cubase Pro 15 |
| オーディオインターフェイス | Steinberg UR22mkII(Yamaha Steinberg USB ASIO) |
| バッファーサイズ | 2048(モード Stable) |
| サンプルレート/処理精度 | 44.1kHz / 32bit float |
| レイテンシー | 入力 55.306ms / 出力 63.288ms |
| ASIO-Guard | 有効・高(レイテンシー 92.880ms) |
| マルチプロセッシング | ON |
| smart:chain 側 | Latency Normal / Oversampling Off |
結果(Cubase の Audio Performance 表示)
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| 状態 | リアルタイム負荷 | ASIO-Guard 負荷 | 読み取った位置 |
|---|---|---|---|
| smart:chain すべて ON | 2.27% | 79.45% | 0:02:14.920 |
| smart:chain すべて OFF | 2.28% | 77.25% | 0:02:14.980 |


どちらの状態でも、2分以上の再生で途切れは出ませんでした。
この数字で言えないこと
- 1曲・1回の測定です。別の曲やトラック数では値が変わります。
- 全プラグインを切った状態(ベースライン)は測っていません。
- 録音用の小さいバッファーや、ASIO-Guard を「標準」「低」にした場合は測っていません。
- Oversampling を上げると負荷は増えるとマニュアルにあります。今回は Off です。
- Neutron 5 の負荷は測っていません。「Neutron 5 より軽い」とはこの数字からは言えません。
【実機画面】Learn が作った設定を 2 トラックで比べた
Learn の結果でトラックごとに違ったのは EQ カーブの形とコンプの設定値で、どの処理を使うかの ON/OFF は 2 トラックで同じでした。画面で確認したのは、DX7 のエレピとバイオリン(Violin 1st)の 2 トラックです。
スクロールできます
| 処理 | DX7 エレピ | Violin 1st |
|---|---|---|
| プロファイル | Keys/Electric | Strings/Violin |
| Gate | OFF | OFF |
| De-Harsh | OFF | OFF |
| Saturator | OFF | OFF |
| EQ カーブの形 | 300Hz 付近を削り、ほかはほぼ平ら | 低域を大きく下げ、1k~5kHz に細かい凹凸 |
| コンプ Ratio | 2.1:1 | 3.5:1 |
| コンプ Attack | 6ms | 73ms |
| コンプ Threshold | -25.0dB | -38.8dB |


EQ 画面の下に出る数字(周波数や Impact など)は、両トラックで同じ値でした。これは Learn の結果ではなく、重み付けカーブの初期値です。Learn の結果として見るべきなのは、カーブの形のほうです。
Gate と De-Esser は、初期状態で OFF とマニュアルにあります。私の環境の設定画面でも、Gate・De-Esser・De-Harsh・Auto Leveling の初期値は OFF でした。Saturator は設定画面に項目がなく、今回の 2 トラックでは OFF でした。どの音源でも OFF になるかは確認していません。
使わなかった機能と、その理由
今回は Auto Leveling と Front/Middle/Back を使っていません。試していないので、この 2 つの効果については本記事では断定しません。
Auto Leveling
初期状態が OFF で、そのまま使いました。マニュアルでは、Learn 済みの smart:chain が 2 つ以上あると使えるようになり、曲全体で意味のあるバランスを得るには、関係する音源すべてに smart:chain が必要とされています。私はボーカルやタムに挿していないので、その前提を満たしていません。
Front/Middle/Back(奥行きの振り分け)
この曲では、UADx のスタジオ系リバーブで各楽器の奥行きを先に決めていました。そこへ smart:chain の Front/Middle/Back を重ねると、奥行きを 2 か所で決めることになり、狙いとずれるのではないかと考えて使いませんでした。
Front/Middle/Back は EQ やコンプで前後の印象を作る機能で、残響を付けるものではありません。また、効くのは同じグループに入れた smart:chain の間だけです(1 グループ最大 10 個)。リバーブを使わずに前後を付けたい曲では、試す価値があると思います。
Gate と De-Esser
初期状態の OFF のままです。楽器トラック中心の使い方では、入れる必要を感じませんでした。
Neutron 5 と競合するか:受け持つ層が違う
競合はしませんでした。どちらも「チャンネルストリップ」と紹介されますが、私の使い方では持ち場が分かれています。Neutron 5 は自分で購入したもの(Mix & Master Bundle Advanced に含まれるもの)を使っています。
スクロールできます
| 層 | 担当 | やっていること |
|---|---|---|
| 1 トラックの音 | smart:chain | その楽器だけを聴いて EQ・コンプを作る |
| 楽器どうしのぶつかり | Neutron 5 の Unmask | バスの中で、他の楽器と重なる帯域を譲らせる |
| 曲全体の見渡し | Neutron 5 の Visual Mixer | Neutron 5 と Relay を挿したチャンネルの左右・音量・幅を一画面で動かす |

Visual Mixer で動かせるのは、左右(パン)、上下(音量)、幅の 3 つです。奥行きの軸はありません。私は奥行きをリバーブ(UADx のスタジオ系や Neoverb)で作っています。smart:chain の Front/Middle/Back は EQ とコンプで前後を作るので、ここも役割が異なります。
「smart:chain 1 本でミックスが十分か」という問いには、条件付きで答えます。楽器ごとの EQ とコンプを任せるなら、個別に EQ やコンプを買い足さずに済みます。ただしリバーブやディレイは別に必要です。
購入前に知っておきたいこと
まず 30 日間の体験版で、自分の曲の楽器トラックに挿してから決めるのが安全です。体験版は機能制限がありません。
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| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 体験版 | 30 日間・全機能 |
| 対応形式 | VST3 / AU / AAX |
| 対応 OS | Windows 10(64bit)以降 / macOS 11 以降 |
| 動作環境 | メモリ 4GB 以上、Intel Core i5 または Apple Silicon、OpenGL 3.2 以上 |
| サンプルレート | 44.1~192kHz |
| 認証 | マシン認証(1 ライセンスで 2 台)または iLok(1 アクティベーション) |
| 学生・教員 | sonible の EDU プログラムで 40% 引き |
私は iLok で認証しました。iLok を選ぶと 1 台分になるので、2 台で使いたい人はマシン認証のほうが向いています。
価格は下の商品ボックスで確認してください。
出典:sonible smart:chain 製品ページ / sonible EDU プログラム
よくある質問
Neutron 5 を持っていても smart:chain は必要ですか?
楽器ごとの音作りを手早く済ませたいなら、併用できます。私は楽器トラックを smart:chain、バスとマスターを Neutron 5 と分けました。すでに Neutron 5 を全トラックで使いこなしていて不満がないなら、急いで足す必要はありません。
リバーブと一緒に使っても問題ありませんか?
問題ありません。smart:chain にはリバーブがないので、響きは別に作ります。ただし、リバーブで奥行きを決めている曲で Front/Middle/Back も使うと、奥行きを 2 か所で決めることになります。私はそれを避けて使いませんでした。
全トラックに挿すと重くなりますか?
私の環境(バッファー 2048・ASIO-Guard 高・Oversampling Off)では、楽器トラック(タムを除く)に挿した状態と、それらをすべて OFF にした状態の差は ASIO-Guard 負荷で 2.20 ポイントでした。バッファーを小さくした場合や Oversampling を上げた場合は測っていません。
対応している DAW と形式は?
VST3・AU・AAX に対応しています。私は Cubase Pro 15(Windows)で VST3 版を使っています。
smart:chain だけでミックスは終わりますか?
楽器ごとの EQ とコンプは任せられますが、リバーブやディレイは別に必要です。私はさらにバスとマスターで Neutron 5 を使っています。
まとめ:楽器トラックの音作りを任せたい人に向いている
smart:chain は、楽器トラックごとの EQ とコンプを Learn でまとめて用意したい人に向いています。私は Neutron 5 と層を分けて併用し、『Nocturnal Drive』を最後まで止まらずに仕上げました。いまは Cubase のテンプレートに入れて使っています。
向いている人
- 楽器の数が多く、トラックごとの初期設定に時間がかかっている人
- Neutron 5 などをすでに持っていて、バスやマスターと役割を分けたい人
向いていない人
- リバーブやディレイまで 1 本で済ませたい人
- 楽器ごとの EQ とコンプをすべて自分で作りたい人
迷っているなら、まず 30 日間の体験版で自分の曲に挿してみてください。
出典
- sonible smart:chain 製品ページ(機能・動作環境・認証方式・体験版)
- sonible EDU プログラム(学生・教員向け割引)
- smart:chain マニュアル(PDF・sonible 公式)(処理の並び・Auto Leveling の条件・グループの上限・Oversampling の負荷)
- 測定値・設定画面はすべて筆者の Cubase Pro 15 環境での実測(2026年11月1日)
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