Meaw:Chain レビュー|対応プラグイン全リスト公開。272本の環境で”使えたのは20個”だった話

本記事はアフィリエイト広告を含みます。一部コンテンツの作成にAIを活用しています(詳細:編集方針)。
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tetsu7017
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【PR】本記事は、Plugin Boutique様より製品(NFR)の提供を受けて執筆した、プロモーションを含む内容です。

結論から書きます。Meaw:Chain は「あなたが持っているプラグイン」で AI がミックスチェーンを組んでくれるプラグインですが、対応プラグインはホワイトリスト方式です。筆者の環境(272本・48メーカー所有)で実際に使えたのは、わずか20本でした。

配信DTMerとして272本・48メーカーのプラグインを日々使い分けている筆者ですが、この製品を導入して最初に直面したのが、この「対応プラグインの壁」でした。

Meaw:Chain は、Safari Audio が2026年6月にリリースした AI チェーンビルダーです。「温かいヴィンテージギター」「タイトなドラムバス」といったテキストを入力すると、AI が手持ちのプラグインを使ってエフェクトチェーンを自動で組んでくれる——コンセプトとしては非常に魅力的です。

しかし実際に導入してみると、想像とはかなり違う現実がありました。

本記事では、実機で検証した結果を包み隠さず書きます。対応プラグインの全リスト(日本語版)、筆者の環境で何本が使えたのか、AI が組んだチェーンの実力と限界、そして開発元に直接問い合わせて判明した仕様の真相まで。

購入を検討している方が、買ってから後悔しないための情報をまとめました。

(※公開後、Safari Audio の Everything Bundle を導入して追加検証を行いました。認識プラグイン数の変化と、テープ処理の再検証結果は、本文中に【追記】として反映しています。)

クリックして読める「目次」

結論:Meaw:Chain を買っていい人・待つべき人

先に結論を提示します。

買っていい人

  • UAD(Universal Audio)、FabFilter、iZotope Ozone、Soundtoys、SSL、Softube、Neural DSP などを主力に使っている
  • Safari Audio のプラグインをすでに持っている、または導入予定がある
  • ミックスの「たたき台」を素早く作りたい
  • チェーンの組み方を学ぶ教材として使いたい

待つべき人

  • Waves、Native Instruments(Komplete)、IK Multimedia が主力
  • テープシミュレーター(UAD Studer A800、Ampex ATR-102 など)を音作りの核にしている
  • 手持ちのプラグインが対応リストに載っているか、まだ確認していない

なぜこの線引きになるのか

Meaw:Chain は、対応しているプラグインしか使いません。これは不具合ではなく仕様です。

手持ちのプラグインが対応リストに多く載っていれば、AI は豊富な選択肢の中から適切なチェーンを組めます。しかし対応が少なければ、AI は限られた道具でやりくりするしかなく、狙った音に届きません。

つまり、この製品の価値は「あなたのプラグイン構成」で決まります。 万人におすすめできる製品ではなく、条件が合う人にとっては強力なツール、という位置づけです。


Meaw:Chain とは何か(AIチェーンビルダーの仕組み)

「新しい魔法のプラグイン」ではない

Meaw:Chain の本質を一言で言えば、「今持っているプラグインの使い方を、AI が具体化してくれるアシスタント」です。

新しいエフェクトを追加するわけではありません。すでに持っているプラグインを、どういう順番で、どういう設定で組めばいいかを提案してくれる。それが Meaw:Chain です。

使い方は3通り

① テキストで質感を伝える

「温かいヴィンテージベース」「タイトなロックドラム」といった言葉を入力すると、AI がそれを実現するチェーンを組みます。

② リファレンス音源を聴かせる

プラグイン内で音源を録音し、「この音に近づけて」と指示できます。開発元によれば、1つの会話につき1つの音源を録音でき、まずリファレンスを録って「似た音になるチェーンを作って」と頼み、その後に自分のトラックを録って「今のチェーンを自分の録音に合うよう調整して」と頼む、という2段階のワークフローが想定されています。

③ プラグインを手動で足す・名指しする

AI が組んだチェーンに、自分で好きなプラグインを追加できます(「+」ボタン)。チャットでプラグイン名を名指しすることも可能です。

動作の前提

セットアップ時に、Meaw が PC 内のプラグインフォルダをスキャンし、使えるプラグインのカタログを作ります。このスキャンで認識されたプラグインだけが、AI の選択肢になります。

ちなみに、DTM の制作工程そのものを AI に設計させるアプローチもあります。作曲からアレンジまでを AI ツールで組み立てる方法は、別記事でまとめています。Meaw:Chain は、その先の「ミックス工程」を担う位置づけです。

Gemini で AI DTM ワークフローを自動設計|音楽理論不要でケルトBGMを作る

ここが本記事の核心です。次章で詳しく見ていきます。


【一次情報】Meaw:Chain 対応プラグイン全リスト(日本語版)

Meaw:Chain の公式マニュアルには、対応プラグインの「ホワイトリスト」が掲載されています。ただし英語のみで、日本語で読める情報は(本記事執筆時点で)存在しませんでした。

購入判断に直結する情報なので、全リストを日本語で整理して掲載します。

まず、自分の主力プラグインがこのリストに載っているかを確認してください。

メーカー別 対応プラグイン一覧

スクロールできます
メーカー対応数主な対応プラグイン
Safari Audio30Gorilla Drive、Time Machine、Camel Strip、Dragon EQ、Owl Control、Lion Master、Zebra Clipper、Sun Bear Bus Compressor、Level-Or、The Herd、Noam’s Mastering Console、Falcon Air EQ、Bull Sub Machine、Flamingo Verb、Dirty Dog Reverb、LadyBug Reverb、Rhino Reverb、Yak Delay、Fox Echo Chorus、Hippie Elephant Reverb、Pixel Cat、Hawk Phaser、Cobra Fuzz、Cassette Bunny、Rabbit Tape、Silver Llama Amp/FX、Twin Panda Amp/FX、Bull Sub Machine ほか
iZotope20Ozone 12 各モジュール(Equalizer、Dynamics、Dynamic EQ、Imager、Exciter、Impact、Maximizer、Match EQ、Low End Focus、Master Rebalance、Spectral Shaper、Stabilizer、Unlimiter、Vintage Compressor、Vintage EQ、Vintage Limiter、Vintage Tape、Bass Control、Clarity、Aurora)
Soundtoys20Decapitator、EchoBoy、EchoBoy Jr、Radiator、Little Radiator、Little Plate、SuperPlate、Crystallizer、MicroShift、Little MicroShift、PanMan、PhaseMistress、FilterFreak 1 & 2、Devil-Loc / Deluxe、PrimalTap、Little PrimalTap、Tremolator、SieQ、Little AlterBoy、Space Blender
Universal Audio15Fairchild 660、Fairchild 670、Pultec EQP-1A、Pultec HLF-3C、Pultec MEQ-5、Teletronix LA-2、LA-2A Gray、LA-2A Silver、LA-2A TC、UA 1176 Rev A、UA 1176、UA 1176AE、1176ln、Enigmatic Amp、Topline Vocal Tune
Neural DSP12Archetype シリーズ(Abasi、Cory Wong X、Gojira X、John Mayer X、Mateus Asato、Misha Mansoor X、Nolly X、Petrucci X、Plini X、Rabea X、Tim Henson X、Tom Morello)
Softube11Transient Shaper、Saturation Knob、Tape、Weiss EQ1、Weiss EQ MP、Weiss Deess、Weiss Exciter、Weiss DS1-MK3、Weiss Compressor/Limiter、Weiss MM-1 Mastering Maximizer
FabFilter10Pro-Q 4、Pro-R 2、Pro-L 2、Pro-C 3、Pro-MB、Pro-DS、Pro-G、Saturn 2、Micro、Simplon
SSL10SSL Channel、SSL Bus Compressor、SSL 4K B、SSL 4K E、SSL Fusion Vintage Drive、SSL Fusion Violet EQ、SSL Native Bus Compressor 2、SSL Native Channel Strip 2、SSL Native Drumstrip、SSL Native Vocalstrip 2
Plugin Alliance9bx_console SSL 4000 E、Maag4、Shadow Hills Compressor、bx Limiter、bx_masterdesk、Blackbox HG-2、HG-2MS、HG-Q、Ampeg SVT
Sonible7pure:level、puffer:fish、smart:comp 3、smart:EQ 4、smart:reverb 2、smart:deess、smart:limit
Arturia4Tape J37、Tube Culture、Rev Plate 140、STA Tube Compressor
Tuned Plugins4Vocal Tune、Vocal Chain、Tuned Reverb、Smooth Sibilance
Slate Digital2Infinity EQ、Infinity Horizon
Make Believe Studios2MES-432D9D、MixHead
oeksound1soothe2
Sonnox1Oxford Inflator
Valhalla1ValhallaVintageVerb
XLN Audio1RC-20 Retro Color

※上記は2026年7月時点の対応リストです。開発元は対応拡大を進めているため、購入前に公式マニュアルで最新の対応状況をご確認ください。

Meaw:Chainの追加プラグイン一覧。カテゴリが7つのみ表示され、Multi-FXにRC-20 Retro Colorが1つだけ登録されている画面
「+」ボタンで開くプラグイン一覧。
272本所有していても、Meawが認識したのは20本だけだった。

このリストから読み取れること

対応していない主要メーカー

現時点で、以下のメーカーは1本も対応していません(本記事執筆時点)。

  • Waves(Horizon、SSL 系、Curves シリーズなど全て)
  • Native Instruments(Komplete 収録のエフェクト類)
  • IK Multimedia(Amplitube、T-RackS、Sunset Sound Studio Reverb など)

Waves や Komplete を主力にしている DTMer は多いはずです。この3社が未対応というのは、実用上かなり大きい制約です。

Universal Audio は「コンプとEQ」だけ

UAD は15本対応していますが、中身を見ると Fairchild、Pultec、Teletronix LA-2A、1176 と、コンプレッサーと EQ に偏っています

そして重要なのは、テープマシン系(Studer A800、Ampex ATR-102)が1本も入っていないことです。この点が、後述する「狙った音に届かなかった」問題の直接の原因になります。

Safari Audio 自身が最大勢力

30本と、対応リストで最も多いのが Safari Audio 自身のプラグインです。これは当然といえば当然ですが、「Meaw を活かすなら Safari 純正を持っているのが一番確実」という構造になっています。


筆者の272本環境で、実際に使えたのは20本だった

スキャン結果:20本

筆者の所有プラグインは 272本・48メーカー(2026年4月時点、プラグイン管理ツールで集計)。その後も増えていますが、本記事ではこの実測値を基準とします。

この環境で Meaw:Chain のスキャンを実行した結果——認識されたプラグインは20本でした。

Meaw:Chainのプラグインスキャン画面。Loading plugins 9/20と表示され、総数が20で固定されている

スキャン画面には「Loading plugins… 20/20」と表示されます。何度 Rescan しても、この数字は変わりませんでした。

20本の内訳

実際に使えたのは、ざっくり以下の構成でした。

  • Universal Audio:Fairchild、Pultec EQP-1A、Teletronix LA-2A、1176 など(対応15本のうち所有分)
  • Softube:Transient Shaper、Saturation Knob
  • FabFilter:Pro-Q 4、Pro-R 2 など
  • XLN Audio:RC-20 Retro Color

つまり、筆者の272本のうち、Meaw の対応リストと重なっていたのが20本だけだったということです。

最初は「不具合」だと思った

正直に書くと、筆者は当初これを不具合だと考えました。

272本もインストールしているのに20本しか出てこない。スキャンが途中で止まっているのではないか、フォルダの指定が間違っているのではないか——そう考えて、以下を試しました。

  • Preferences で「Use custom folder」を確認 → VST3の標準フォルダ(C:\Program Files\Common Files\VST3)を正しく指定済み
  • 「Rescan All」で全再スキャン → やはり20本のまま
  • フォルダ指定を解除して再スキャン → 変化なし
Meaw:ChainのSelected Folders設定画面。C:/Program Files/Common Files/VST3が正しく登録されている状態
スキャン対象フォルダは正しくVST3を指定済み。
それでも認識数は増えなかった。原因は設定ではなく仕様だった。

設定は正しい。それでも増えない。

この時点で、「これは設定の問題ではない」と判断し、開発元に直接問い合わせることにしました(その結果は後述します)。

【追記】Everything Bundle 導入後、認識数は64本に増えた

本記事の公開後、Safari Audio の Everything Bundle(純正プラグイン一式)を導入し、Meaw:Chain を再スキャンしました。その結果、認識プラグイン数は 20本から64本へと増えました

Everything Bundle導入後のMeaw:Chainスキャン画面。Loading plugins 62/64と表示され認識数が64本に増えている
バンドル導入後、認識数は20本から64本へ。
前回7カテゴリが17カテゴリに増えた。

前回はプラグインのカテゴリが7種類しかありませんでしたが、導入後は 17種類に増加。特に、それまで存在しなかった 「Tape Emulation(テープ)」カテゴリが新たに現れ、Safari 純正の Rabbit Tape が使えるようになりました。

Meaw:Chainのプラグインカテゴリ一覧。Tape Emulationカテゴリが新たに追加されている
導入前にはなかった「Tape Emulation」カテゴリが出現。
Rabbit Tapeが選べるようになった。

つまり、Meaw の認識数は「対応リストに載っているプラグインをどれだけ持っているか」で決まる、という当初の分析が、あらためて実測で裏付けられた形です。手持ちの本数ではなく、対応リストとの重なりが本数を決めます。

なお、スキャンは前回と違ってクラッシュせず完走しました(設定フォルダの削除と再起動を経た後だったためと思われます)。認識対象が3倍以上に増えたにもかかわらず安定して完走したことから、以前のクラッシュはプラグイン数の問題ではなかったことも確認できました。


実機検証:AIが組んだチェーンの実力

対応プラグインが20本という制約はありますが、その中で AI が組むチェーンの質は、想像以上に的確でした。実際に検証した結果を紹介します。

検証① 「warm vintage bass」

MODO BASS 2 のトラックに Meaw:Chain を挿し、「warm vintage bass(温かいヴィンテージベース)」と入力しました。

生成されたチェーンは UADx Pultec EQP-1A EQ → UADx LA-2A Tube Compressor の2段構成。

Meaw:Chainが「warm vintage bass」から生成したチェーン。UADx Pultec EQP-1A EQとUADx LA-2A Tube Compressorが並んでいる

AI の説明はこうでした——「クラシックなチューブ EQ で低域をブーストし、チューブコンプを加えることで、自然なヴィンテージのキャラクターを出しました」。

Pultec で低域を持ち上げ、LA-2A で温かく整える。 これはベース処理の定石そのものです。適当に並べたのではなく、意図を汲んで、理にかなった順序で組んでいます。

検証② 「like led zeppelin」

同じベーストラックで、今度は「like led zeppelin(レッド・ツェッペリンのように)」と入力。

生成されたチェーンは Pultec EQ → Saturation Knob → LA-2A。先ほどの構成に、間にサチュレーションが追加されました。

AI の説明は「ザラついたヴィンテージの Led Zeppelin サウンドにするため、EQ とサチュレーションを更新した。LA-2A はそのクラシックな質感のために残した」。

ツェッペリンの「gritty(ザラついた)」質感を出すためにサチュを足す。 アーティスト名を投げるだけで、その人のサウンドの特徴を汲んで構成を変えてくる。ここは素直に感心しました。

検証③ 「like jimmy page」(ギター)

今度はギタートラック(Ample Guitar LP)で「like jimmy page」を試しました。

生成されたのは RC-20 Retro Color → Pultec EQ → UADx 1176 Rev A Compressor

注目すべきは、ベースでは LA-2A(ゆったりした光学式コンプ)を選んだのに、ギターでは 1176(速い FET コンプ)に変えている点です。楽器とジャンルに応じて、コンプの種類まで替えている。

さらに、実際のギターリードトラックで「like led zeppelin」を試すと、Pultec EQ → 1176 → Saturation Knob → FabFilter Pro-R 2 という4段構成が出てきました。EQ→コンプ→サチュ→リバーブという正統な順序で、UAD と FabFilter という別メーカーを混ぜて組んでいます。

Meaw:Chainが「like led zeppelin」から生成したギター用チェーン。Pultec EQ、1176コンプ、サチュレーション、FabFilter Pro-R 2の4段構成

設定値まで作り込まれている

ここが Meaw:Chain の重要な特徴です。

AI はプラグインを並べるだけでなく、各プラグインのパラメータまで設定した状態でチェーンを組みます。

生成されたチェーンを開くと、Pultec も LA-2A も RC-20 も、初期状態ではなく、それぞれ設定が入った状態になっています。つまり、生成された瞬間から鳴らせる。「たたき台を AI に作らせて、自分で微調整する」というワークフローが成立するのは、このためです。

Meaw:Chainが生成したVintage Warmth Guitarチェーン。LA-2A、RC-20 Retro Color、Pultec EQP-1Aの3段構成で各プラグインに設定値が入っている

実力の評価

方向性の判断は的確です。 質感を言葉で伝えれば、それに合った道具を、合った順序で、合った設定で組んでくる。ミックスの「立ち上げ」を短縮するツールとしては、確実に機能します。

チェーンの組み方を学ぶ教材としても優秀です。「なぜこの順番なのか」「なぜこのコンプなのか」を AI が説明してくれるので、その理由を考えることで勉強になります。


入力ソースでMeawの組むチェーンは変わるのか──クリーン・歪み・アンプシミュで実測

結論から先に。筆者が同じフレーズを「クリーンなDI」「歪んだデフォルト」「アンプシミュ(AmpliTube)」の3つの音色で用意し、それぞれにMeaw:Chainを掛けて計9回チェーンを組ませたところ、Meawはどの入力に対してもほぼ同じ処方(Camel Stripで軽くコンプ+低域を整理)を返しました。 つまりMeawは、入力の音色を細かく聴き分けて処理を変えるタイプではなく、プロンプトと楽器の種類から、安定した「定番チェーンの叩き台」を出してくれる道具だと分かりました。これは短所というより、この製品の性格そのものです。

なぜこれを検証したか

Meawを使っていて素朴に湧く疑問がありました。「このAIは、私が入れた音を実際に聴いて処理を決めているのか? それとも『ギターだから、だいたいこういうチェーン』と当てているだけなのか?」——ここが分かると、Meawに渡す前に音を作り込むべきか、それともラフなままでいいのかという実用判断が変わります。

検証方法(音量差で結果がブレないように揃えた)

同じMIDIリフを、音色だけ変えて3条件用意しました。

  • ① DI(クリーン):オンボードのアンプ/FXをオフにした素の音。クリーンでジャズ寄り。
  • ② デフォルト(歪み):Ample Guitarのデフォルト設定。ディストーションの効いたロック寄り。
  • ③ AmpliTube(アンプシミュ):DIをアンプシミュ(German 34)に通した、歪んだアンプの音。

耳で聴いて明確に別物の3つです。各条件をそれぞれ新しい会話で3回ずつ、同じプロンプト(”Make this electric guitar sit well in a mix.”=ミックスで馴染むように整えて)で走らせました。音量の差で結果が変わらないよう、Meawのオートゲインをオンにしたうえで入力レベルも揃えています(「音量が違っただけ」という交絡を排除するため)。

結果:9回すべて、ほぼ同じ処方

スクロールできます
入力1回目2回目3回目共通していた狙い
① DI(クリーン/ジャズ)Camel StripPro-Q 4 → Pro-C 3Camel Strip低域を整理+軽いコンプ
② デフォルト(歪み/ロック)Camel StripPro-Q 4 → Camel StripCamel Strip低域を整理+軽いコンプ
③ AmpliTube(German 34)Camel StripCamel StripCamel Strip → Little Plate低域を整理+軽いコンプ

主役はほぼ Camel Strip(9回中7回)。ときどきEQ(Pro-Q 4)やリバーブ(Little Plate)が混じる程度で、その揺れも入力の音色とは対応していませんでした(EQが足されたのはクリーンと歪みに1回ずつ。一番歪みの強いアンプシミュではむしろ一番シンプルな構成でした)。

実際の画面を並べておきます。上がクリーンなDI、下がアンプシミュを通した歪んだ音。入口の音はまったく違うのに、返ってきたチェーンは同じでした。

クリーンなDIギターに対してMeaw:ChainがCamel Stripを1つ提案した画面
クリーン(ジャズ寄り)の入力での結果。Camel Stripで軽く整える提案。
アンプシミュを通した歪みギターに対してもMeaw:ChainがCamel Stripを提案した画面
歪んだアンプシミュの入力でも、返ってきたのは同じCamel Strip中心の構成だった。

Meaw自身の説明も、3条件でほぼ同じだった

チェーンの中身だけでなく、Meawが添えてくる説明文も比較しました。以下は返ってきた内容の要点です。

① DI(クリーン/ジャズ)

スクロールできます
Meawの説明
1抜けを良くするため高域と中域を少し上げ、低域を下げた。レベルを安定させるコンプも加えた
2低域の唸りを除去し、濁った帯域をEQで整理。レベルを一定に保つ緩いコンプを追加した
3低域と高域をわずかに下げ、中域を少し足してギターを目立たせた。緩いコンプも加えた

② デフォルト(歪み/ロック)

スクロールできます
Meawの説明
1チャンネルストリップを追加し、低域を軽くカット。緩いコンプでバランスを取った
2濁った低域をEQで除去し、コンプでダイナミクスを均して質感を加えた
3チャンネルストリップを追加し、緩いコンプとEQ調整でミックスに馴染ませた

③ AmpliTube(German 34)

スクロールできます
Meawの説明
1チャンネルストリップを追加し、緩くコンプしてトーンを整え、ミックスで馴染むようにした
2軽くコンプしてなめらかにし、EQを調整して抜けを良くした
3チャンネルストリップで低域を整理して輪郭を出し、控えめなプレートリバーブを加えた

クリーンでも、歪みでも、アンプシミュでも——返ってくる説明は「低域を整理し、緩くコンプをかけて馴染ませる」でほぼ共通しています。入力の音色に踏み込んだ言及(「この歪みが〜」「このクリーントーンなら〜」といった記述)は、9回を通して一度も現れませんでした。

なお、このテストでは英語のプロンプトを使ったため説明も英語で返ってきましたが、日本語で指示すれば説明も日本語で返ってきます。上の表は内容を日本語に整理したものです。

この結果をどう読むか(フェアに)

まずもう一つの事実と並べて見る必要があります。この記事の別のセクション(限界の検証)で触れたとおり、プロンプトで具体的な狙いを伝えると、Meawはかなり的確に応えます。「テープで角を取って」と頼めば自らテープ系を選び、追い込めばEQを足して2段構成まで組んできました。言葉での指示に対する反応は、優秀なのです。

そのうえで今回分かったのは、「入力された音そのものを読んで処方を変える」方向の解像度は高くない、ということ。クリーンと歪みという明確な差でも、返ってくるチェーンは変わりませんでした。

この2つを合わせると、Meawの実像はこうなります。

Meawは「言葉(プロンプト)」には的確に反応するが、「入力された音」に応じて処理を細かく変えるAIではない。プロンプトと楽器の種類から、安定した定番チェーンを提案してくれる道具。

これは、この記事の冒頭で述べた「Meaw=持っているプラグインの使い方を具体化するアシスタント」という位置づけと、そのまま一致します。

だから、こう使うのが正解

この性格が分かると、使い方がはっきりします。

  • 入力を先に完璧に作り込む必要はありません。 クリーンでも歪みでも、Meawは同じ土台に乗せてくれます。ラフな状態から叩き台を出す用途に向いています。
  • 逆に、「AIが私の音を聴いて、この音だけに最適な処理を編み出してくれる」という期待は持たないほうがいいです。そこはまだAIの担当領域ではありません。
  • そして、同じ指示でも生成のたびにチェーンは少し変わります(今回も1段になったり2段になったりしました)。一発で決めず、数回生成して良いものを選ぶのが実践的な使い方です。

この検証の範囲について

正直に補足すると、これは1つの素材・1つのプロンプト・各3回の結果です。「Meawは入力を一切見ていない」と断言するものではありません。あくまで、筆者が試した範囲では、明確に異なる3つの入力に対して同じ処方が返ってきた、という実測の記録です。プロンプトを変えたり、もっと極端な素材を使えば違う面が見えるかもしれません。その意味で、これは「買う前に知っておくと期待値がズレない」ための一次情報として受け取ってください。


限界:狙った音に届かなかった理由

ここからは、正直に限界を書きます。

筆者が実現したかった音

筆者には、以前から取り組んでいる音作りのテーマがあります。

ギターの高域の「棘(トゲ)」を、EQ で削らずに取る——という課題です。

高域が耳に刺さるとき、EQ で該当帯域を削れば痛さは消えます。しかし同時に、明るさや抜けまで失われて「こもった」音になる。これは引き算アプローチの限界です。

解決策としてたどり着いたのが、テープの倍音変換でした。テープシミュレーターに強く突っ込んで、飛び出たトランジェント(角)を磁気飽和で潰し、その後にアナログ EQ で高域を戻す。すると「角は丸いのに、明るく前に出る」という状態が作れます。

Meaw に頼んでみた結果

そこで Meaw:Chain に、こう頼みました。

Warm vintage guitar tone. Smooth, silky high end with no harshness — the sharp edges are rounded off but the tone stays bright and present. Use tape saturation to tame the transients rather than cutting EQ.

(温かいヴィンテージギタートーン。高域はシルキーで痛くなく、尖った角は丸まっているのに、こもらず明るく前に出る音。EQ で削るのではなく、テープサチュレーションで角を取る)

生成されたのは LA-2A → RC-20 Retro Color → Pultec EQP-1A の3段構成。

AI の説明はこうでした——「コンプで自然なチューブの温かみを加え、次に retro color プラグインのテープ設定でトランジェントを滑らかにし、最後に EQ で緩やかにブーストして高域にシルキーさを足した」。

驚くべきことに、AI は考え方としては正しい方向に到達しています。 「テープ的な処理でトランジェントを滑らかにする → EQ で明るさを戻す」というのは、まさに筆者が狙っていた思想そのものです。

しかし、音は届かなかった

実際に鳴らしてみた結果——まだ棘が残っていました。

もっと丸く、ツルッとしていてほしい。角は取れているのに明るい、という両立には至っていない。方向性は合っているのに、詰めが甘い。

原因は「テープシムが使えないこと」だった

理由は明確でした。

筆者が本来使いたかったのは、UAD Studer A800(テープマシンのエミュレーション)です。テープに強く突っ込んで角を潰す、という処理の核になるプラグインです。

しかし——Meaw の対応リストに、UAD のテープマシンは1本も入っていません。

だから AI はテープで角を潰したくても、その道具を持っていない。代わりに、対応リストにあった RC-20 Retro Color(テープを含む複合的な質感付与プラグイン)で代用するしかなかった。結果として、テープ飽和による本格的な倍音変換までは至らず、棘が残った。

AI の判断力の問題ではなく、道具が足りなかったのです。

これが「対応プラグインの制約」が実際の音作りに与える影響の、具体的な例です。

【追記】テープが使えるようになって、再検証した

上記の Everything Bundle 導入で、Safari 純正の Rabbit Tape(テープ)が使えるようになったため、実現できなかった「テープで高域の棘を丸める」を再検証しました。

結果は、示唆に富むものでした。

まず、前回とまったく同じプロンプト(テープで角を取ってほしい、という指示)を投げたところ、今度は Meaw が自ら Rabbit Tape を選択しました。AI の説明も「テープに入力を強く突っ込んでトランジェントを抑え、EQを使わずに高域を滑らかに保った」と、まさに狙い通りのアプローチです。対応プラグインが増えた瞬間、AI の判断が正しい方向に到達したわけです。

Meaw:ChainがRabbit Tape単体で生成したWarm Vintage Guitarチェーン
同じプロンプトで、今度はAIが自らRabbit Tapeを選択。「テープに強く突っ込んで角を取る」正しいアプローチに到達した。

さらに「テープの後に Pultec EQ を足して高域の明るさを戻して」と追い込むと、Rabbit Tape → Pultec EQ という2段構成に到達しました。これは、EQで削らずテープで角を潰し、そのあとEQで明るさを戻す、という理想的なチェーン構成です。

Rabbit TapeとUADx Pultec EQP-1A EQの2段構成チェーン
追い込むと、テープ→Pultec EQという理想的な2段構成に到達。理論的な設計とAIの判断が一致した。

ただし——正直に書くと、狙った「ツルツルした滑らかさ」には、まだ完全には届きませんでした。方向は完全に正しく、棘は確実に和らいだ。明るさも戻った。しかし、筆者が本来使っている UAD Studer A800(本格的なテープマシンのエミュレーション)で得られる、あの深い倍音変換までは至らなかったのです。

そして、その A800 は——バンドルを導入して認識数が64本に増えた後も、Meaw の対応リストには入っていませんでした(プラグイン検索で名前を入力しても、候補に出てきません)。

Meaw:Chainのプラグイン検索でA800を入力しても候補が表示されない画面
バンドル導入後もUAD Studer A800は対応外。検索しても候補に出てこない。

ここに、Meaw:Chain の現在地がはっきり見えます。対応プラグインが揃えば、AI は正しいアプローチに到達できる。しかし、最後の詰めは「プラグインそのものの質」が効く領域であり、そこは AI の判断力ではカバーできない。 使いたいプラグインが対応リストにあるかどうかが、やはり決定的に重要なのです。

なお、高域の「刺さり」を取ることが目的なら、専用のプラグインを使う方が確実です。筆者は soothe2 の代替として Waves Curves Equator を使っていますが、こちらは Meaw の対応リストには(現時点では)入っていません。

soothe2 の代替はこれ|Waves Curves Equator レビュー


開発元に直接問い合わせた——仕様の真相と拡張の見通し

「不具合ではないか」と考えて問い合わせた

前述の通り、筆者は当初「20本しか認識しない」のを不具合だと考えていました。

そこで開発元(Safari Audio)のサポートに、以下を報告して問い合わせました。

  • Preferences で custom folder は VST3 の標準フォルダを正しく指定している
  • Rescan All を実行しても、認識数は20本から増えない
  • 272本インストールしているのに、20本しか出てこない

回答:これは仕様だった

サポートからの回答は、明快でした。

「現時点で Meaw はすべてのプラグインに対応しているわけではありません。特定のプラグインとメーカーの『ホワイトリスト』に対応しており、それはマニュアルに掲載されています」

つまり、スキャンは正常に動いていた。対応リストに載っていないプラグインを、単に弾いていただけだったのです。

筆者の272本のうち、Meaw の対応リストと重なるのが20本だけだった。それが「20本」の正体でした。

Meaw:ChainのSelected Folders設定画面。C:/Program Files/Common Files/VST3が正しく登録されている状態
スキャン対象フォルダは正しくVST3を指定済み。
それでも認識数は増えなかった。原因は設定ではなく仕様だった。

対応プラグインは拡大予定

同時に、こうも伝えられました。

「対応プラグインの拡大に積極的に取り組んでおり、今後のアップデートで対応を追加していく予定です。対応してほしいプラグインがあれば、リストを送ってください。開発チームに伝えます」

これは重要な情報です。現時点の制約は、恒久的なものではないということです。

筆者から要望を出した

せっかくの機会なので、筆者も実際に使いたいプラグインを要望として送りました。

最優先で要望したのは、テープ/サチュレーション系です。

  • UAD Studer A800
  • UAD Ampex ATR-102
  • SSL X-Saturator

理由も添えました。「UAD は既にコンプと EQ で手厚く対応されているのに、テープマシンが1本もない。ヴィンテージの質感を作るには、EQ で削るのではなくテープの飽和で高域の角を丸めるアプローチが必要で、実際にそれを試みたが、テープが対応外なので実現できなかった」と。

あわせて、以下も要望しました。

  • Waves Curves Equator / Curves AQ(刺さり緩和。soothe2 や Pro-DS と同じ目的だが、Waves は1本も未対応)
  • IK Multimedia Amplitube / Sunset Sound Studio Reverb 2(IK も未対応)
  • Waves RBass(低域強化)
  • UAD Ocean Way Studios(ルーム/リバーブ)
  • UAD SSL G Bus Compressor(SSL 純正の Bus Compressor は対応済みだが、UAD 版は未対応)

サポートからは「開発チームに伝えます」との返答を得ました。

読者の方も要望を出せます

これは読者の方にも関係する話です。

「対応してほしいプラグインがあればリストを送ってほしい」という窓口は、開発元が公式に開いているものです。あなたの主力プラグインが未対応なら、要望を出す価値があります。

ユーザーの声が集まれば、対応が早まる可能性があります。


導入前チェックリスト:あなたの手持ちは何本対応する?

ここまで読んでいただければ分かる通り、Meaw:Chain の価値は「あなたのプラグイン構成」で決まります。

購入前に、以下を確認してください。

ステップ1:主力プラグインが対応リストにあるか

本記事の対応プラグイン一覧を見て、あなたが日常的に使っているプラグインが何本載っているかを数えてください。

対応が多い(=買っていい)構成の例

  • UAD Signature / UAD 各種 → Fairchild、Pultec、LA-2A、1176 が対応
  • FabFilter Pro-Q / Pro-C / Pro-R → 主要どころが対応
  • iZotope Ozone 12 → 全モジュールが対応
  • Soundtoys → 20本と手厚い
  • SSL Native / Softube / Neural DSP → 対応あり

対応が少ない(=待つべき)構成の例

  • Waves 中心 → 全て未対応
  • Native Instruments(Komplete)中心 → 未対応
  • IK Multimedia 中心 → 未対応

ステップ2:使いたい処理が実現できるか

対応本数だけでなく、「どのカテゴリが対応しているか」も見てください。

たとえば筆者のように、テープシミュレーターを音作りの核にしている場合、手持ちが UAD のテープしかないと Meaw では処理できません。ただし Safari 純正(Rabbit Tape)や Arturia の Tape J37、Softube Tape、iZotope Vintage Tape なら対応しています。つまり「使いたい処理が実現できるか」は、その処理を担えるプラグインが対応リストにあるかどうかで決まります。

ステップ3:まずデモで試す

Meaw:Chain には 14日間の無料デモ期間があります。

購入前にデモを入れて、スキャン後に「+」ボタンでプラグイン一覧を開けば、何本認識されたかがすぐ分かります。

これが最も確実な確認方法です。数字を見てから買うかどうかを判断してください。


セットアップの注意(スキャンでクラッシュした話)

筆者の環境では、導入直後にトラブルがありました。同じ症状に遭遇する方がいるかもしれないので、解決策とあわせて記録しておきます。

症状:スキャン中に Cubase ごと落ちる

Meaw:Chain の初回スキャン(Scan Plugins)を実行すると、途中で Cubase 15 が強制終了しました。

Cubase 15のエラーダイアログ。Meaw:Chainのプラグインスキャン中にCubaseが強制終了したときの画面

しかも、落ちる箇所が毎回違う。2本目で落ちたり、6本目で落ちたり、8本目で落ちたり。空のプロジェクトでも、作り込んだプロジェクトでも同じでした。

解決策:設定フォルダの削除

開発元のサポートに報告し、教えられた対処法が有効でした。

手順

  1. Cubase を完全に終了する
  2. Windows キー + R を押す
  3. %appdata% と入力して Enter(Roaming フォルダが開きます)
  4. Safari Pedals フォルダを開く
  5. その中の Meaw Chain フォルダを削除する
  6. Cubase を再起動して、再度スキャンを実行

注意点:削除するのは Safari Pedals の中の Meaw Chain フォルダだけです。Safari Pedals フォルダごと消すと、他の設定まで消えます。また、ライセンスファイル(Meaw Chain.lic)は残るので、再アクティベートは不要です。

前回までの中途半端なスキャンで壊れたキャッシュデータが原因だったようで、これをリセットしたところ、無事にスキャンが完走しました。

あわせて試すこと

  • Cubase を管理者権限で起動(右クリック →「管理者として実行」)
  • PC の再起動(常駐サービスのリフレッシュ)
  • スキャン中は UI を触らない(Meaw のウィンドウも DAW も触らずに待つ)

Preferences の使い方

Meaw:ChainのPreferences画面。Rescan All、Scan New、Use custom folder、De-Select Pluginsの各設定項目

Meaw:Chain の Preferences 画面では、以下が設定できます。

スクロールできます
項目内容
Rescan All全プラグインを再スキャン
Scan New前回以降に追加されたプラグインだけを追加スキャン
Format SelectionAU / VST3 / AAX の有効・無効を切り替え
Custom Folder標準以外の場所にあるプラグインフォルダを追加指定
De-Select Plugins特定のプラグインを Meaw のリストから除外(アンインストール不要)

新しくプラグインを追加したときは、Scan New で差分だけスキャンするのが軽くて確実です。


価格・購入ガイド

単体で買うか、Everything Bundle で揃えるか

Meaw:Chain は単体でも購入できますが、Safari Audio の全製品を含む Everything Bundle にも収録されています(AI ツールとして Meaw Assist と Meaw Chain の両方が同梱)。

ここまで見てきた通り、Meaw:Chain の実力は「手持ちのプラグインが対応リストにどれだけ載っているか」で決まります。

そして対応リストで最大勢力を占めているのが、Safari Audio 自身のプラグイン(30本)です。バンドルにはテープ系(Cassette Bunnyなど)も含まれています。

そして実際に、筆者は Everything Bundle を導入して検証しました。結果、Meaw の認識プラグイン数は 20本から64本へと増加。それまで使えなかったテープ系(Rabbit Tape)も選べるようになり、AI が組むチェーンの幅は明確に広がりました(詳細は「限界:狙った音に届かなかった理由」の追記を参照)。

対応リストで最大勢力を占めるのが Safari 純正である以上、Meaw を本格的に使うなら、Everything Bundle で対応プラグインごと揃えるのが、最も確実な導入ルートだと言えます。

ただし1点だけ補足すると、バンドルを入れても万能にはなりません。Meaw の対応リストはあくまでホワイトリストであり、UAD のテープマシン(Studer A800 など)のように、バンドル導入後も対応外のままのプラグインもあります。「何を使いたいか」を先に決めて、それが対応リストにあるかを確認する——この順序は、バンドルを買う場合でも変わりません。

選び方の目安

  • まず試したい → 14日間の無料デモ
  • Meaw:Chain だけ使いたい → 単体購入
  • Meaw を確実に活かしたい/Safari のエフェクトごと揃えたい → Everything Bundle(全31製品・Meaw Assist と Meaw Chain を含む)

ライセンスについて

  • Perpetual(買い切り):購入した製品を永久に使えるが、今後の新規リリースは含まない
  • Subscription(サブスク):現行+今後リリースされる全プラグインが対象
  • アクティベーションは最大4台まで。上限に達したら、登録画面から古いデバイスを解除して空きを作る
  • アクティベートと動作にはインターネット接続が必要

AI に任せる前に——判断できる耳が要る

本記事の検証を通じて、はっきりしたことがあります。

AI はチェーンを組んでくれる。しかし、その音の良し悪しを判断するのは、自分の耳です。

筆者が Meaw の生成したチェーンを聴いて「方向性は合っているが、高域の棘が取りきれていない」と判断できたのは、これまで実際にミックスを積み重ねてきたからです。

もし判断できなければ、AI が出した音を「これでいいのだろう」と受け入れるしかありません。AI に丸投げしても、良し悪しを判断できなければ意味がない。 ここは AI では代替できない領域です。

逆に言えば、基礎がある人ほど、AI ツールは強力な武器になります。 たたき台を高速で作らせて、自分の耳で追い込む。この使い方ができれば、作業時間は大幅に短縮できます。

もし「AI に頼る前に、ミックスの基礎を体系的に学びたい」と感じるなら、独学よりも体系的に学べる環境を検討する価値があります。


まとめ

Meaw:Chain を実機で検証した結論をまとめます。

良い点

  • チェーンの構成・順序・設定値まで、AI が的確に組む。ミックスの立ち上げが速くなる
  • アーティスト名や質感を言葉で伝えるだけで、楽器に応じてコンプの種類まで替えてくる
  • なぜその構成なのかを説明してくれるので、勉強教材としても優秀
  • 生成されたチェーンは DAW 上でそのまま編集可能

注意すべき点

  • 対応プラグインはホワイトリスト方式。手持ちが載っていなければ使えない
  • Waves、Native Instruments、IK Multimedia は全て未対応(本記事執筆時点)
  • UAD はコンプ・EQ のみ対応で、テープマシン系が未対応
  • 筆者の272本環境では、実際に使えたのは20本だった

誰に向いているか

UAD、FabFilter、iZotope、Soundtoys、SSL、Softube、Neural DSP を主力にしている DTMer、あるいは Safari Audio のプラグインを持っている(または導入予定の)方には、十分に価値があります。

逆に、Waves や Komplete が主力の方は、現時点では見送りを推奨します。ただし対応拡大は進行中とのことなので、今後のアップデートで状況は変わる可能性があります。

購入前に、必ず14日間のデモで「自分のプラグインが何本認識されるか」を確認してください。 それが最も確実な判断材料です。

なお、Meaw:Chain はミックスのチェーン構築に特化したツールです。マスタリング工程については、対応リストにも入っている iZotope Ozone が定番になります。

Ozone でマスタリングする方法|使い方を実例で解説


よくある質問(FAQ)

手持ちのプラグインが全部使えるわけではないのですか?

はい。Meaw:Chain は対応プラグインの「ホワイトリスト」方式です。リストに載っていないプラグインは、AI の選択肢に入りません。購入前に、本記事の対応リストで自分の主力が載っているかを確認してください。

スキャンで認識されるプラグインが少ないのですが、不具合ですか?

不具合ではなく仕様です。対応リストに載っているプラグインだけが認識されます。筆者の環境(272本所有)でも、認識されたのは20本でした。

Waves のプラグインは使えますか?

本記事執筆時点では、Waves は1本も対応していません。開発元は対応拡大を進めており、要望も受け付けているとのことです。

スキャン中に DAW が落ちます。どうすればいいですか?

%appdata%Safari PedalsMeaw Chain フォルダを削除してから再スキャンすると解決する場合があります(「セットアップの注意」の項で詳述)。それでも解決しない場合は、開発元のサポートに問い合わせてください。

生成されたチェーンは、あとから編集できますか?

できます。生成されたプラグインは通常通り DAW 上で開いて調整できますし、Meaw の画面から手動でプラグインを追加・削除することも可能です。「AI が組んだたたき台を、自分で微調整する」という使い方が前提の設計です。

リファレンス音源に似せることはできますか?

できます。プラグイン内で音源を録音し、「この音に近づけるチェーンを作って」と指示できます。開発元によれば、1つの会話につき1つの音源を録音でき、リファレンスを録ってチェーンを作らせた後、自分のトラックを録音して「今のチェーンを自分の録音に合うよう調整して」と頼む、という2段階の使い方が想定されています。

動作環境(対応OS・DAW)を教えてください。

Windows は 64bit(VST3 / AAX)、Mac は macOS 10.15 Catalina 以降(VST3 / AU / AAX)に対応しています。メモリは 8GB 以上(16GB 推奨)、CPU は 2GHz Intel Dual Core 相当以上が必要です。筆者は Windows 11(Cubase Pro 15)で動作を確認しています。

無料で試せますか?

14日間の無料デモ期間があります。デモ期間が終わると、有効なライセンスを入力するまでプラグインの UI と処理が無効化されます。

何台の PC で使えますか?

最大4台までです。上限に達した場合は、登録画面から古いデバイスのアクティベーションを解除して空きを作れます。

Everything Bundle を買えば、対応プラグインは増えますか?

増えます。筆者が実際に導入したところ、Meaw の認識プラグイン数は20本から64本に増え、それまで使えなかったテープ系(Rabbit Tape)も選べるようになりました。対応リストで最大勢力を占めるのが Safari 純正なので、Meaw を本格的に使うならバンドル導入が最も確実です。ただし、UAD Studer A800 のようにバンドル導入後も対応外のままのプラグインもあるため、「使いたいプラグインが対応リストにあるか」の確認は変わらず重要です。

Meaw:Chainは、入れた音を聴いて処理を変えてくれますか?

筆者が検証した範囲では、入力の音色(クリーン/歪み/アンプシミュ)を変えても、返ってくるチェーンはほぼ同じでした。Meaw は「入力された音を細かく聴き分けて処方を変える」よりも、「プロンプトと楽器の種類から、定番のチェーンを提案する」性格です。プロンプト(言葉)での指示には的確に応えます。なので、入力を先に作り込むより、ラフな状態から叩き台を出す用途に向いています。同じ指示でも生成ごとに少し変わるので、数回試して選ぶのがおすすめです。


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最後まで読んでいただきありがとうございました。

Meaw:Chain レビュー|対応プラグイン全リスト公開のアイキャッチ画像

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この記事を書いた人

tetsu7017のアバター tetsu7017 DTM Composer / 機構設計者 / SEO検定1級

副業マルチクリエーター

ブログ歴11年(ブランクあり・現サイト2年目)/DTM作曲、AI画像・動画制作、HP制作、ガジェットレビュー
SEO検定1級保有、IT機器機構設計エンジニア
1970年福岡生まれ、大阪住み
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