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【保存版】リバーブのコツ|Cubase実例で学ぶ設定・種類・おすすめプラグイン
本記事はアフィリエイト広告を含みます。一部コンテンツの作成にAIを活用しています(詳細:編集方針)。

リバーブは「どのプラグインを選ぶか」より、どこに、どの順番で挿すかで仕上がりが決まります。同じプラグインでも、EQをリバーブの前に置くか後ろに置くかで、出てくる残響はまったく別物になるからです。
この記事は、Cubase Pro 15 を実際に使って Spotify / Apple Music へ楽曲を配信している筆者が、403本のプラグイン(58メーカー)を使い分けるなかで整理したリバーブの考え方をまとめたものです。Cubase の実例を中心にしていますが、信号の流れ自体はどのDAWでも共通なので、他のDAWをお使いの方にも読んでいただけます。
特に、次のような状態で止まっている方に向けて書いています。
- リバーブをかけると、なんとなく音がぼやける
- プラグインをどこに挿せばいいのか、そもそも自信がない
- 「リバーブの前にEQ」と聞くが、何のためなのかがわからない
- Cubase 付属のリバーブが4種類あって、どれを使えばいいか決められない
記事の中盤では、筆者が実際に組んでいるエフェクトチャンネルの画面をそのまま載せています。追加購入なしで、Cubase 内蔵のプラグインだけで再現できる構成です。
筆者の所有はCubase Pro 15です
(記事内の一部スクリーンショットはCubase Pro 13・Windowsのものを含みます)。
クリックして読める「目次」
リバーブについて

初心者の場合、ドライ/ウェット、ディケイ長、プリディレイの3つの主要なコントロールのみを学ぶだけで十分です。また多くのリバーブの種類を気にする必要はありません。まずは一つのリバーブに習熟し、それを最大限に活用する方法を学ぶことが重要です。Valhalla Roomのようなプレミアムリバーブも推奨されますが、Cubase Pro に付属のリバーブで十分です。
リバーブの主な種類
- ルームリバーブ (Room Reverb):
- 様々な楽器に送り、ミックスを一体化させ、一つの空間から来るように聞こえさせるのに最適です。
- プレートリバーブ (Plate Reverb):
- ボーカルに特に効果的で、明るく独特なサウンドでミックスの中で際立たせます。
- スプリングリバーブ (Spring Reverb):
- 金属コイルを使用したリバーブをモデルにしており、メタリックなサウンドでギターによく合います。
- ホールリバーブ (Hall Reverb):
- 弦楽器や長いディケイタイムを持たせたいものに非常に適しています。ボーカルにも、特にAUXチャンネル(FXトラック)で使用する場合に効果的です。
- シマーリバーブ (Shimmer Reverb) :
- リバーブ音にオクターブ上のピッチシフトを加えることで、幻想的で輝くような響きを生み出します。
- アンビエントやシネマティックな音楽でよく使われ、サウンドに広がりと神秘的な雰囲気を与えます。
- カテドラルリバーブ (Cathedral Reverb) :
- 大聖堂のような非常に長い残響をシミュレートし、荘厳で壮大な空間感を作り出します。
- クワイア、オルガン、荘重なバラードなどに適し、音楽全体をドラマチックに演出します。
リバーブの方式
- コンボリューションリバーブ(Convolution Reverb)
- 実際の空間や機材のインパルス応答(IR)を利用し、非常にリアルな響きを再現できます。簡単に言えば、「本物のホールやスタジオの音の響きをサンプリングして再現する」リバーブです。自然な響きが欲しいときに最適ですが、CPUにはちょっと厳しいタイプでもあります。
- アルゴリズムリバーブ(Algorithmic Reverb)
- 数学的なモデル(アルゴリズム)を使って人工的に残響を生成するタイプのリバーブです。コンボリューションリバーブが“実際の空間を録音して再現”するのに対し、こちらは“物理現象をシミュレーションして作る”ものです。音作りの自由度と軽さを求めるタイプです。
リバーブ効果の違いを生み出す要素
リバーブ効果の違いを生み出す要素「空間サイズ」「反射構造」「減衰特性」「素材依存」は、音響的性質とデジタル・アルゴリズムの両面で密接に関係しています。それぞれの要素を以下のように整理できます。
空間サイズ(Room Size)
空間サイズとは、リバーブが想定する「反射空間の大きさ」で、音の広がりや距離感を支配する主要因です。
- 小空間(例:ルーム、スタジオ)は反射が速く、残響時間(Decay)が短くタイトな印象を与える。
- 大空間(例:ホール、チャーチ)は初期反射が遅く、より開放的で豊かな響きを持つ。
また、リバーブサイズとディケイタイムは相互作用しており、大きな空間ほどディケイも長く設定される傾向があります。
反射構造(Reflection Structure)
反射構造とは、音が壁・天井・床などに当たって跳ね返る際の初期反射(Early Reflection)と後期反射(Tail)の形状や密度を指します。
- 初期反射が密集していると、音の「近さ」と「定位」が明確になります。
- 後期反射が豊富なほど、響きが滑らかで包まれるような感覚になります。
TC ElectronicのVSS3などでは、実空間を模倣した40~100の反射パターンを用い、自然な拡散感を再現しています。
減衰特性(Decay / Damping)
減衰特性は、音が反射を繰り返しながら消えていく速度とその**周波数バランス(高域の減衰や低域の残響時間)**を意味します。
- 高域の減衰(High Damping)を強くすると柔らかく温かい印象に、抑えるとシャープで金属的な響きになります。
- Decay Timeを長くすると荘厳で幻想的なサウンド、短くするとタイトでドライな印象を作れます。
T-RackSやLogicのリバーブでは、LOW TIME / HIGH DAMP などのパラメータが空間のリアリティと透明感を大きく左右します。
素材依存(Material Dependency)
素材依存とは、反射面の材質(木・石・金属・カーペットなど)による周波数反射率の差を指します。
- 石やコンクリートのような硬い面は高域反射が強く、明るくクリアな響き。
- 木材や布など柔らかい素材は高域を吸収し、温かく自然な音になります。
この要素はIR(インパルス・レスポンス)ベースのリバーブで特に忠実に再現されます。
リバーブ効果の違いを生み出す要素のまとめ
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| 要素 | 主な影響 | 音の印象例 |
|---|---|---|
| 空間サイズ | 残響時間・奥行き | 小=タイト/大=広がり |
| 反射構造 | 音像・密度 | 密=明瞭/拡散=包まれ感 |
| 減衰特性 | 音量変化と高域制御 | 長=幻想的/短=ドライ |
| 素材依存 | 周波数反射率 | 硬=明るい/柔=温和 |
これらの四要素は相互に作用し、最終的なリバーブのキャラクターを決定します。実際のプラグインでは「SIZE」「PREDELAY」「DIFFUSION」「DAMP」など複数のパラメータで同時に調整されることが多く、微調整で空間の説得力が大きく変化します。
Cubase Pro内蔵リバーブ4種の比較——どれをいつ使うか
Cubase Pro には4種類のリバーブが付属しています。追加購入を検討する前に、まずこの4つの違いを押さえておくと選択がぐっと楽になります。
結論を先に書くと、迷ったら REVelationです。汎用性が高く、パラメーターの意味も掴みやすいためです。そのうえで、実在の空間らしさが欲しければ REVerence、部屋鳴りを細かく作りたければ RoomWorks、とにかく軽く済ませたければ RoomWorks SE、という使い分けになります。
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| プラグイン名 | 方式 | 向いている場面 | 知っておきたい制約 |
|---|---|---|---|
REVerence![]() | コンボリューション | 実在する空間の響きをそのまま使いたいとき。ホール・教会など「本物らしさ」が要るバラードやオーケストラ系 | インパルスレスポンスをあらかじめメモリーへ読み込む仕様のため、RAMを多く使う。必要なプログラムだけを読み込むのが公式の推奨 |
REVelation![]() | アルゴリズム | 最初の1本として最有力。初期反射とテールを別々に扱え、リバーブタイムを3つの周波数帯域で個別に調整できる。ポップス全般に使いやすい | 実空間そのものの再現ではないため、「この教会の響き」といった指定には向かない |
RoomWorks![]() | アルゴリズム | 部屋鳴りを細かく作り込みたいとき。前段フィルターと減衰特性を内蔵し、短い残響から洞窟のような響きまで作れる | 負荷は固定ではなくEfficiencyで自分で決める設計。値を低くするほど高品質になり、その分CPUを使う |
RoomWorks SE![]() | アルゴリズム | トラック数が多く、とにかく軽く済ませたいとき。パラメーターが7つだけで迷いようがない | Input Filters(前段フィルター)がない。リバーブ前の帯域整理をしたい場合は、別途EQを挿す必要がある |
表の「制約」欄は、いわゆるCPU負荷の一覧ではありません。公式ヘルプを読むと、REVerence で問題になるのはCPUよりRAMであり、RoomWorks に至っては負荷そのものをユーザーが決める設計になっているためです。「重い・軽い」の一言でまとめると、かえって判断を誤ります。
RoomWorks と RoomWorks SE の違いは「前段フィルター」
名前が似ているこの2つは、パラメーター数の多寡だけの違いだと思われがちです。しかし実務でいちばん効いてくるのは、Input Filters があるかないかです。
前の章で書いたとおり、リバーブに入る前の音を整えると残響は濁りません。RoomWorks はその処理をプラグイン内で完結できますが、SE にはこの機能がありません。SE を使うなら、前段のEQを自分で挿す前提で組むことになります。
「軽いからSE」と選んだ結果、EQを別途挿すことになって結局トータルの負荷が変わらない、というのはよくある話です。使い方から逆算して選んでください。
RoomWorks の Envelope はダッキング的な使い方ができる
あまり知られていませんが、RoomWorks には Envelope というセクションがあります。公式ヘルプでは、ノイズゲートやダウンワードエクスパンダーと同様に、残響音が入力信号のダイナミクスに従う挙動をコントロールするものと説明されています。
これは、後述する「リバーブ・ダッキング」に近いことを、サイドチェーンを組まずに実現できるということです。ボーカルが歌っている間は残響を抑え、切れ目で膨らませる——あの処理を、プラグイン1枚で近づけられます。
本格的にやるならサイドチェーン方式のほうが自由度は高いですが、「まず試してみる」段階では Envelope で十分です。手数が少ないぶん、効果の有無を判断しやすいという利点もあります。
リバーブ処理の細かい使い分け一覧
多くの場合、複数トラックで共有するためセンドリターンで用いられますが、ボーカルや特殊用途などではインサートにも使われます。
楽器や用途によるリバーブの使い分けは、トラックの役割とミックス全体の空間設計に重要です。以下の一覧表に、リバーブ適用方法(インサート/センド、プリ/ポスト)、楽器ごとの一般的運用、応用テクニックをまとめます。
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| 楽器/用途 | インサート/センド | プリ/ポスト | 主な理由・効果 | 備考・応用テクニック |
|---|---|---|---|---|
| ボーカル | センド推奨 | ポスト | 空間統一・調整しやすい | 独自に深めたい時はインサート |
| ギター(エレキ) | インサート | プリ | 個性強調・特殊空間効果 | クリエイティブエフェクト時 |
| ギター(アコースティック) | センド | ポスト | 他楽器と空間共有 | センドの量を微調整 |
| ピアノ、ストリングス | センド | ポスト | 奥行きや立体感 | 全体空間感構築 |
| ドラム(スネア等) | センド | ポスト | アタック以外を調整 | スネアのみインサート可 |
| ドラム(全体) | センド | ポスト | ライブ感演出・空間統一 | ルーム+ホール併用 |
| SFX/効果音 | インサート | プリ/ポスト | 強い特殊効果/演出 | シズルや場面転換 |
| バッキング全体 | センド | ポスト | バンドでまとまり感 | 良いアンビエンス作り |
テクニックと補足ポイント
- インサートは単体楽器やクリエイティブな音作り用途に向きます。
- センド/リターンは複数トラックを一つの空間にまとめたい時に便利で、CPU負荷の軽減もメリット。
- プリフェーダーは元音のフェーダーで音量を下げてもリバーブ量が一定、ポストフェーダーはフェーダー量に応じてリバーブも変化するため、一般的には「ポスト」推奨。
- ボーカルでは複数リバーブ併用(例:プレート+ホール)が深み・立体感を作れる。
- リバーブ後にEQを挿し、不要な帯域(特に低域)をカットすることで濁りを防ぎ、ミックスがクリアに。
- オートメーションでリバーブ量や空間感を場面ごとに変化させると効果的。
リバーブはどこに挿す?エフェクトチャンネル内の並び順とEQの前後
ここが、独学でいちばん止まりやすいところです。順に整理します。
まず「インサート」か「センド」かを決める
リバーブの挿し方には2通りあります。
- インサート……そのトラックの信号すべてがエフェクトを通過します。その1トラックだけを特別な空間に置きたいときに使います。
- センド……別に立てたチャンネルへ信号を送り、そこでリバーブをかけて戻します。複数のトラックを同じ空間にまとめたいときは、こちらです。
迷ったらセンドで問題ありません。ボーカル・ギター・ピアノがそれぞれ別のリバーブを持っていると、聴き手にはバラバラの場所で録った音に聞こえます。ひとつの空間を共有させたほうが、まとまりが出ます。
Cubase 14から「FXチャンネル」は「エフェクト」に名前が変わった
ここで先に、つまずきやすい変更点をひとつ。
センド先のチャンネルは、以前は「FXチャンネルトラック」と呼ばれていました。しかしCubase 14 から「エフェクトチャンネルトラック」に名称が変わっています。トラックを追加するときのメニューも「FXチャンネル」ではなく「エフェクト」を選ぶ形になりました。

ややこしいのは、アイコンは「FX」のまま、作られるフォルダー名も「FX」のままという点です。名前だけが変わって、見た目の手がかりは旧称のまま残っています。古い解説記事どおりに「FXチャンネル」を探しても見つからないのは、このためです。
本記事では、検索したときに見つけやすいよう「エフェクトチャンネル(旧FXチャンネル)」と併記していきます。
エフェクトチャンネルの中は「上から下へ」流れる
並び順を考えるうえで、これがいちばん大事な前提です。
Steinberg の公式ヘルプには、エフェクトチャンネルトラックには複数のインサートエフェクトを追加でき、信号は上から下へ、直列にエフェクトを通過すると明記されています。インサートスロットは各チャンネルに最大16個まで使えます。
つまり、スロットの上下がそのまま処理の順番です。「リバーブの前にEQ」とは、リバーブより上のスロットにEQを置くということになります。逆に「リバーブの後にEQ」なら、下のスロットです。
この上下関係さえ掴めれば、あとは「何のために置くのか」の話だけです。
前段EQ——「何を残響させるか」を選ぶ
リバーブより上に置くEQの役割は、リバーブに入る音を選別することです。
低域を落としてから入れると、残響が濁りません。低い音は響きが長く尾を引くため、そのままリバーブに送ると、ミックス全体がもやっとした印象になります。逆に高域を落とせば、歯擦音やシンバルの刺さりがテイルに伸びていくのを防げます。
ここで見落とされがちなのが、前段EQは原音を一切変えないという点です。センドで使っている限り、いじっているのは「リバーブへ送る信号」だけ。ボーカル本体の音はそのままです。ここを勘違いして「EQで削ったら声が細くなるのでは」と手を止めてしまう方が少なくありません。
なお、Cubase 内蔵の RoomWorks には、この前段フィルターが最初から内蔵されています。公式ヘルプでも、Input Filters のシェルビングフィルターはリバーブ処理の前に入力信号をフィルタリングすると説明されています。別途EQを挿さなくても、プラグインの中で完結できるということです。
ただし簡易版の RoomWorks SE には Input Filters がありません。SE を使うなら、前段のEQは自分で挿す必要があります。両者の実務上の違いは、実はここがいちばん大きい部分です。
後段EQ——できた残響をミックスに馴染ませる
リバーブより下に置くEQは、役割がまったく違います。こちらはできあがった残響そのものを整えるためのものです。
前段が「素材の選別」なら、後段は「仕上げの整形」です。残響がボーカルと同じ帯域で鳴っていると、声の輪郭がぼやけます。その帯域を軽く削ってやると、残響は聴こえているのに声は前に出たまま、という状態を作れます。
2つ並べると、こうなります。
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| 置く位置 | 役割 | 何に効くか | 原音への影響 |
|---|---|---|---|
| リバーブより上(前段) | 何を残響させるかの選別 | 残響の濁り・テイルの刺さり | なし(送る信号のみ) |
| リバーブより下(後段) | できた残響の整形 | 原音との被り・馴染み | なし(返しの信号のみ) |
どちらもセンドで使う限り原音には触れません。安心して動かして構いません。
センドで使うときは「Wet only」をオンにする
もうひとつ、初心者がつまずきやすいポイントです。
「センドでリバーブをかけたのに、なんだか音が二重になって聞こえる」——これはリバーブ側から原音も一緒に出力されているのが原因です。
Steinberg の公式ヘルプでも、RoomWorks をエフェクトチャンネル(旧FXチャンネル)やグループチャンネルのセンドエフェクトとして使う場合は、通常「Wet only」ボタンをオンにするよう案内されています。オンにすると Mix パラメーターが無効になり、出力は残響成分だけになります。Mix ノブの表示が 100% 以外でも、Wet only がオンなら出力はウェットのみです。ここは表示と挙動が食い違って見えるので、覚えておくと迷いません。
REVelation も同様で、Send エフェクトとして使う場合は Mix を最大値にするよう公式が案内しています。センドレベル側でドライとウェットのバランスを取れるためです。
筆者のエフェクトチャンネル構成(実使用)
実際に筆者が組んでいる画面が、こちらです。

インサートスロットに、上から StudioEQ → RoomWorks → StudioEQ の順で並んでいます。ここまで説明してきた「前段EQ・リバーブ・後段EQ」を、そのまま形にしたものです。
あえてCubase 内蔵の StudioEQ を使っています。サードパーティのEQを持っていなくても、Cubase さえあればこの構成は今すぐ再現できます。筆者は他社製のEQも所有していますが、この用途に関しては内蔵EQで十分に足ります。
チャンネル名は「Shared Room」。複数トラックで共有する部屋、という意味で名付けています。用途ごとにエフェクトチャンネルを分けておくと、後から探しやすくなります。公式ヘルプでも、エフェクトチャンネルを専用フォルダーにまとめると全体像を把握しやすくなると案内されています。
なお画面のパラメーターは RoomWorks の初期状態のままで、Wet only だけをオンにしています。数値をあえて載せていないのは、リバーブの設定値が曲のテンポ・ジャンル・声質・ミックスの密度で変わるからです。ある曲で正解だった値は、別の曲では長すぎたり短すぎたりします。
まず並び順と役割を押さえること。値はそのあと、耳で決めていくものです。
「並び順はわかった、でも値が決められない」と感じたら
ここまで読んで、こう思われた方もいると思います。
「順番はわかった。で、結局どのくらいの値にすればいいの?」
正直に書きます。この記事にも目安の数値はいくつか出てきますが、それはあくまで出発点です。バラードのボーカルと、ロックのスネアでは、適切な残響の長さがまるで違います。数値をそのまま当てはめて解決するなら、誰も苦労していません。
そして、ここが独学の構造的な壁になります。
- 自分のミックスが「良いのか悪いのか」を判断してくれる人がいない
- 調べれば手順は出てくるが、自分の曲に当てはめる部分だけ情報がない
- うまくいかない理由が、リバーブなのかEQなのか音源なのか切り分けられない
- 正解がわからないまま時間だけが過ぎ、作りかけの曲が増えていく
手順は記事で学べます。ただ「自分の曲の、この場面ではどうか」だけは、誰かに聴いてもらわないと埋まりません。独学が悪いのではなく、独学では原理的に手が届かない部分がある、ということです。
そこを他人の耳で埋める手段のひとつが、オンラインのDTMスクールです。ミュージックハーツは在宅で受講できるDTMスクールで、無料体験や無料講座も用意されています。まずどんな内容なのかを見てから判断できます。
もちろん、独学で進めること自体は十分に可能です。実際、筆者もここまで独学で作ってきました。ただ「同じところで何度も止まっている」自覚があるなら、選択肢として知っておいて損はないと思います。
センドの色でわかるプリ/ポストの違い
Cubase のセンドスロットには色が付いています。この色が、信号をどこから送っているかを表しています。
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| 色 | 種類 | トラックのフェーダーを下げると | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| オレンジ | ポストフェーダー | リバーブへ送る量も一緒に下がる | リバーブ・ディレイなど通常の空間系 |
| 水色/青 | プリフェーダー | 送る量は変わらない | 原音を消して残響だけ残す演出、パラレル処理、演奏者用キューミックス |
結論としては、リバーブは基本オレンジ(ポスト)でかまいません。原音を下げたのに残響だけ残るという不自然さを避けられるためです。水色(プリ)は、意図して原音と切り離したいときに選びます。
切り替えは、チャンネル設定ウィンドウでセンドを右クリックし、「プリフェーダーへ移動」または「ポストフェーダーへ移動」を選びます。
ひとつ補足しておくと、プリなら必ず残響が残るとは限りません。環境設定のVSTページで「ミュート時はプリSendもミュート」をオンにしている場合、チャンネルをミュートするとプリフェーダーのセンドも一緒に切れます。「プリにしたのに残らない」ときは、ここを確認してみてください。
プリ/ポストの使い分けは、リバーブに限らずエフェクト全般に関わる話です。インサートの場合も含めて、下記の記事で詳しく解説しています。
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Cubaseで迷わない!エフェクトを“プリ”か“ポスト”に挿すベストな選び方【初心者向け解説】
Cubase初心者必見。エフェクトをプリかポストに挿す違いをわかりやすく解説。EQ・コンプ・リバーブなどの最適な配置と実践的な使い分けを紹介します。
リバーブのテクニック
ボーカルにリバーブをかけるときの考え方
ボーカルは、リバーブの掛け方がいちばん結果に出るパートです。順を追って整理します。
まずセンドで、他の楽器と同じ空間に置く
ボーカルだけ専用のリバーブを持たせると、歌だけが別の場所で鳴っているように聴こえます。まずはエフェクトチャンネル(旧FXチャンネル)へセンドし、他の楽器と同じ空間を共有させてください。そのうえで「もう少し歌だけ奥行きが欲しい」と感じたときに、専用のリバーブを足していきます。
順番が逆になると、空間がばらけたまま音数だけが増えていきます。
「声がぼやける」の正体はたいてい低域
リバーブをかけた途端に歌が引っ込む、という現象の多くは低域が原因です。声の低い成分がそのまま残響になると、尾を引いてミックス全体がもやつきます。
対処は前の章で書いたとおり、リバーブより前で低域を落とすことです。RoomWorks なら Input Filters で完結しますし、他のリバーブなら前段にEQを挿します。繰り返しになりますが、これで原音の声が細くなることはありません。
歯擦音をテイルに伸ばさない
「サ行」「タ行」の子音が残響に乗ると、耳につく響きになります。前段EQで高域側も少し落としておくと、この刺さりが和らぎます。
ディエッサーで原音側を処理するのとは目的が違う点に注意してください。こちらはリバーブに送る信号だけを整える処理なので、歌そのもののニュアンスは損なわれません。
輪郭を残したまま余韻だけ広げたいとき
「歌はハッキリ聴かせたいが、余韻は欲しい」——ボーカルで最も多い要望だと思います。
この場合、リバーブを深くするより後段EQで原音と被る帯域を削るほうが効きます。残響の量はそのままに、声の居場所だけを空けるイメージです。次の「ショートとロングを重ねる」「ディレイ+リバーブ」も、同じ目的に対する別のアプローチとして読んでみてください。
ショートとロングを重ねる
プロの現場では、ショートリバーブで定位感を固定し、ロングで広がりを演出する手法が定番です。
たとえばボーカルには、
- ショートリバーブ:0.3〜0.5秒、プリディレイ10〜15ms、ドライ/ウェット=−20dB。アタックを保ちながら「空気感」だけを足す。
- ロングリバーブ:1.8〜2.5秒、プリディレイ25〜40ms、ウェット20%前後。余韻で空間を拡張。
映画音楽ミキサーのAlan Meyersonは、ハリウッドスコアで「plate(短)」と「hall(長)」を2系統重ね、前者で存在感、後者で包囲感を出すと語っています。
またDTMerのYugo Kanno氏はピアノに対して「ショートplateで芯を残し、long hallを−6dBで薄く足す」と解説しています。
ショートとロングを重ねる手順案
- ボーカルトラック → センド(Aux)を2つ作成 → リバーブ1(ショート)/リバーブ2(ロング)を挿す
- ショート側:Decay 0.5〜0.8 s、Pre-Delay 10–15 ms、Wet 10–15%
- ロング側:Decay 1.8〜2.5 s、Pre-Delay 25–35 ms、Wet 15–20%
- 両センドのバランスを整えてA/B比較
- 必要に応じてショートに少量のEQで高域カット、ロングに低域ハイパスを施す
複数キャラクターのリバーブ併用(中級)
実務では、異なるキャラクターのリバーブをブレンドして質感を設計します。
例:
- Valhalla Room(柔らかく自然)+RAUM(メタリックでモダン)
- AltiverbのIRホール+Pro-Rのアルゴリズムリバーブを同時使用
この際、片方をモノラル、もう片方をステレオにすることで「中央にまとまり、広がりが自然になる」効果があります。音楽プロデューサーのGreg Wellsは、「一つのリバーブでは“リアル”にならない。2つ目が“深み”を作る」と述べています。
複数キャラクターのリバーブ併用手順案(Cubase)
- 例えば Valhalla Room(自然系)+RAUM(メタリック系)を別々Aux(FXトラック)に立てる
- 片方はモノラル返し、もう片方はステレオ返しに設定
- 各Aux(FXトラック)に異なるイコライザー/フィルター(例:RAUM は高域を強め、Room は中低域を残す)
- 必要ならそれぞれ個別にディレイやモジュレーションを挿し、「質感の違い」を付与
補足解説
この方法は「短所を補い合うリバーブの重ね掛け」に相当し、実際に複数のリバーブを併用する手法はGearspace議論などでも「一方の良さをもう一方が補う」技術として語られています。
リバーブ+エフェクト処理(上級)
上級者はリバーブ出力にディストーションやモジュレーションを加えて質感を変えます。
例:
- ボーカルのセンドリバーブにSaturation Knobを軽く通して“密度感”を付加。
- ギターではリバーブリターンにChorusを薄くかけ、揺らぎを出す。
- Ambient系では、リバーブ出力をさらにSupermassiveなどで拡散し「深層空間」風に。
実際、Brian EnoやBonoboは「リバーブを素材化」しており、空間そのものを“音”として設計しています。
Jon Musgraveの手法を応用して、小/中/大の3つのリバーブをAuxで使い分けする構成案を紹介。
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| Aux(FXトラック) | 目的 | 目安パラメータ |
|---|---|---|
| Reverb-Small | アンビエンス補助、定位の広がり | Decay 約0.6〜1.0 s |
| Reverb-Medium | 基本的な残響空間 | Decay 約1.2〜2.0 s |
| Reverb-Large | 奥行き・壮大感演出 | Decay 3 s 以上、色付け系リバーブやIR併用可 |
各Auxのセンド量をコントロールして、局所的に「Small+Medium」「Medium+Large」など重ね方を変えることで表情を増やせる。
リバーブ・ダッキング/サイドチェーン制御(上級)
プロミックスでは、ボーカルが歌う瞬間にリバーブを抑え、隙間で膨らませる「リバーブダッキング」が標準です。
Wavesの「R-Comp」やCubaseのサイドチェーンを使用し、−3〜−6dB程度を自動で制御。
これによりリバーブが原音に重ならず、歌詞の明瞭度を保ちながらも奥行きを確保できます。
- リバーブ/ディレイの信号にコンプレッサーを挿し、「ドライ音(例:ボーカル)」をトリガー(サイドチェーン入力)としてリバーブを抑える手法。これにより、原音と重なって“ぼやける”ことを防止。
- Cubase では AUX(FXトラック)リバーブ返しにコンプを挿し、サイドチェーン入力をボーカルトラックに割り当て。アタック/リリースを調整し、リバーブが自然に“すり抜ける”ような制御を行う。
- “リバーブ ダッキング”を使えば、歌詞の言葉やアタックが聴き取りづらくなるのを防ぎながら、残響の広がりも活かせる。
ダッキングリバーブをセンド・サイドチェイン技術を使って行う手順は、主に以下の通りです。この手法は、ダッキング機能が搭載されていないお気に入りのリバーブプラグインでも、ダッキングリバーブを実現するために用いられます。
ダッキングリバーブ作成の手順(Cubaseのサイドチェーンを使用)
ステップ1:FXチャンネルの作成とリバーブのセンド設定
- FXチャンネルの作成:リバーブを適用するためのFXチャンネルを作成します。
- インストゥルメントからのセンド:リバーブをかけたいインストゥルメント(例:ピアノ)を選択し、作成したFXチャンネルに向けてセンド(信号の送信)を行います。
- センドの量は、だいたい-8 dB程度が良いとされています。これは、ウェット/ドライのパーセンテージに換算するとおよそ40%に相当します(-6 dBは約50%、-10 dBは約33%、-12dBは約25%、-20dBは約10%)。
ステップ2:FXチャンネルへのプラグインのインサート
作成したFXチャンネルに、以下の4つのプラグインをインサートします。
- リバーブ
- コンプレッサー
- イコライザー (EQ)
- ステレオイメージャー
ステップ3:サイドチェーンの有効化と接続
ダッキングリバーブの核となる部分です。元のインストゥルメントの音量に応じてコンプレッサーの動作を変えるため、サイドチェーンを設定します。

- コンプレッサーのサイドチェーンの確認:インサートしたコンプレッサーがサイドチェーンに対応しているかを確認します。
- サイドチェーンの有効化:サイドチェーンに対応しているコンプレッサーに切り替え、サイドチェーン機能をオンにします。
- Cubaseの場合、「Side-Chainをオン/オフ」ボタンをオンにすると黄色く点灯し、サイドチェーンが有効になった状態になります。
- インストゥルメントからコンプレッサーへの直接センド:リバーブをかける元のインストゥルメントトラック(例:ピアノ)に戻ります。
- 元のインストゥルメントから、先ほどサイドチェーンを有効にしたコンプレッサー(ダッキングリバーブFXチャンネル内のコンプレッサー)に対して、センドを100%(0 dB)で行います。
- これにより、ピアノの音がこのコンプレッサーの中へ直接送られるようになります。
目的: この接続により、ピアノの音量が大きくなるにつれて、コンプレッサーによる圧縮量が増加し、リバーブ成分の音量が抑えられます。
ステップ4:コンプレッサーの設定
コンプレッサーはリバーブ成分にのみかかるため、以下の設定推奨です。
- アタック:最速に設定します。
- アタックを上げてしまうと音が濁る原因になるため、できるだけ早く音を潰してしまいます。ダッキングリバーブでは、元の音(ピアノ)が小さくなったタイミングでリバーブがポップアップして大きくなる手法を用いるため、リバーブ成分のアタック音はほとんど聞こえません。
- リリース:音を聞きながら、少し長めにするなどして調節します。
- スレッショルド (Threshold):音を聞きながら、どれぐらい圧縮するのかを決めます。
- ピアノの音が鳴っている間だけ圧縮され、ピアノの音が小さくなるとコンプレッサーが解放され、リバーブの音が大きくなる(ポップアップする)状態を目指します。
ステップ5:音の加工(EQ/イメージャー)
最後に、イコライザーやステレオイメージャーを使って音の加工を行います。
- 使い慣れたイコライザーなどを使用し、音作りを進めます。
このセンド・サイドチェイン技術は、ディレイなど他のエフェクトに応用することで、ダッキングディレイなども実現可能です。
【参考】センドーダッキングが不要になる便利なリバーブプラグイン
Pro-R2なら下記バンドルがお得です。
ディレイ+リバーブ
リバーブの前にショートディレイを挿すと、やまびこ状に反復した音が、そのまま空間へ広がっていくという重ね方になります。
単にリバーブを深くするのと何が違うのか。リバーブだけを増やすと原音まで一緒にぼやけますが、ディレイを先に通すと、時間差のついた複数の音が空間に散るため、原音の輪郭を保ったまま奥行きだけが増します。ボーカルやリード楽器で「ハッキリ聴かせたいが余韻は欲しい」という場面に向いています。
目安として、30〜80ms程度のショートディレイを軽くかけてからリバーブへ送ると、残響が濁らず自然に広がります。ダブリング的な厚みも同時に得られます。
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リファレンストラックの選び方と使い方
- 類似の音源(例:女性ボーカルのリバーブ設定なら、同じジャンルの類似のボーカルがある曲)を持つトラックを見つけます。
- DAWに取り込み、音量を自分のトラックと合わせます(例:ラウドネスメーターで-11 LUFSに調整)。
- テンポを同期させます。
- リファレンストラック内で、参照したいサウンド(例:ボーカル)以外がほとんど鳴っていない部分を見つけます。
- その部分をコピーし、自分のトラックのボーカルと比較します。自分のトラックのボーカルにリバーブをかけ、ドライ/ウェットとディケイ長に焦点を当てて調整します。
• また、SpliceやLoopcloudなどのプラットフォームから、事前に処理されたステム(例:ボーカルステム)を入手し、リバーブの響きを参考(リファレンス)にすることも有効です。
プロ定番の代表的なサードパーティーVSTリバーブ
プロがDTMで使用する代表的なVSTリバーブエフェクトプラグインは以下の通りです。どれもプロフェッショナルの現場で高評価を得ている製品です。
スクロールできます
上記のプラグインから、楽曲ジャンルや求める空間感に合わせて選択すると、プロクオリティのサウンドメイクが可能です。
Fabfilter Pro-R
直感的で使いやすく、細かい空間コントロールとモダンな音質を両立。
Fabfilter Pro-R が含まれた下記バンドル製品がお得です。
Valhalla VintageVerb / Valhalla Room
80年代の定番サウンドからモダンな空間まで幅広く支持されており、アーティストやサウンドエンジニアが多数使用。いつでもセール価格を標榜していて、ディスカウントはやらないのでほしくなった時が買いです。
Audio Ease Altiverb
本格的なコンボリューションリバーブで、現実の空間のインパルス応答を活用しリアルな残響を再現。
Lexicon PCM Native Reverb
昔からスタジオ定番のLexiconサウンドを再現するリバーブ。
Liquid Sonics Lustrous Plates
プレートリバーブの再現性と操作性、また現代的なサウンドメイクに強み。
Liquid Sonics Lustrous Plates 【公式サイト】
iZotope Neoverb
AIや多彩なアルゴリズムで自然な残響とクリエイティブな音作りが可能。
Neoverbがバンドルされた下記製品がお得です。
iZotope( アイゾトープ)
¥60,100 (2026/09/06 05:23時点 | Amazon調べ)
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Waves Abbey Road Reverb Plates
有名なアナログ機材の名残と、デジタルならではの柔軟性を併せ持つ。
Abbey Road Reverb Plates なら下記バンドル製品がお得です。
Waves Renaissance Reverb
Renaissance Reverbなら下記バンドル製品がお得です。
sonible smart:reverb
AI駆動による素材分析とカスタム設計が特徴。新しい時代のリバーブとして注目。
Valhalla Supermassive
無料ながら“浮遊感”や広がる空間演出に特化し多くのクリエイターが利用。
Valhalla Super Massive 【公式サイト】
Dragonfly Reverb
多彩な残響タイプをカバーするフリープラグイン。

Dragonfly Reverb のインストール手順
① ダウンロード
- 公式サイトの「Download」ページで、自分のOS(Windows / Mac / Linux)を選びます。
- Windowsユーザーは、64bit版の
👉dragonfly-reverb-3.2.8-win64.zip
をクリックしてダウンロードします。
※登録などは不要です。
② 解凍
- ダウンロードしたZIPファイルを右クリックして「すべて展開」を選びます。
- 解凍すると、リバーブの種類ごとにフォルダが分かれています。
③ インストール
- 各フォルダの中にある
.vst3ファイルを、以下のフォルダにコピーします。
📁C:\Program Files\Common Files\VST3
④ 完了
DAW(Cubaseなど)を再起動すれば、プラグイン一覧に「Dragonfly Reverb」が表示されます。
傾向と用途
- プロは用途に応じて複数のリバーブプラグインを使い分けています。
- HallやRoom系、PlateやShimmerなど多彩な空間表現ができるプラグインが選ばれています。
筆者が所有するUADxリバーブの使い分け(実使用)
ここからは、Cubase 内蔵以外の選択肢として、筆者が実際に所有している Universal Audio のリバーブについて書きます。
先に用語を整理しておきます。UAD には2つの系統があります。
- UAD-2……専用のDSPを積んだハードウェア(Apollo などのオーディオインターフェイスやアクセラレータ)が必要な方式
- UADx……ハードウェアなしで、パソコンのCPUだけで動くネイティブ版
筆者が使っているのはUADx(ネイティブ版)で、Apollo は使っていません。以前は専用ハードウェアが必須でしたが、現在はネイティブ版が用意されているため、インターフェイスを買い替えずに導入できます。
所有しているリバーブと、実際にどう使い分けているかは次のとおりです。
スクロールできます
| プラグイン | 筆者の使いどころ |
|---|---|
| UADx Lexicon 224 | 80年代的な質感が欲しいとき。輪郭を残したまま広がるので、ボーカルやシンセに使いやすい |
| UADx Pure Plate | プレート系。ボーカルの余韻を足す用途。操作項目が少なく、迷わず追い込める |
| UADx Capitol Chambers / Hitsville Chambers | 実在スタジオのチャンバー。バンドサウンドのまとまりを作りたいとき |
| UADx Ocean Way Studios Deluxe / Sound City Studios | 「その部屋で録った感じ」が欲しいとき。ドラムやアンプの空気感づくり |
| UADx Verve | 質感の色付けを兼ねたいとき |
正直なところを書くと、Cubase 内蔵のリバーブで足りる場面のほうが多いです。これらが効いてくるのは「特定の年代・特定のスタジオの質感」を狙うときで、汎用の空間づくりなら REVelation で十分に成立します。
リバーブを買い足すかどうかで迷っている方には、まず内蔵の4種を使い切ってから考えることをおすすめします。プラグインを増やしても、並び順とEQの前後を押さえていなければ結果は変わりません。
まとめ
リバーブは「空間を作るエフェクト」であり、ほんの少しの調整で曲の完成度が大きく変わります。まずは一つのリバーブを使いこなし、ドライ/ウェットやディケイを耳で感じながら調整していくことが上達への近道です。
今回紹介したように、プリ・ポストの使い分けやEQ処理を意識するだけでも、よりプロらしい立体感を演出できます。
次の記事では、リバーブと並んでミックスを支える「EQ」「コンプレッサー」などの実践的テクニックも解説しています。
あなたの制作環境に役立つ内容がきっと見つかるはずです。気になる方はこちらもチェックしてみてください。
出典
本記事の仕様・パラメーターに関する記述は、Steinberg 公式ヘルプ(Cubase Pro 15.0 日本語版)に基づいています。取得日はいずれも2026年8月20日です。
- エフェクトチャンネルトラック – Cubase Pro 15.0
- エフェクトチャンネルトラックの追加 – Cubase Pro 15.0
- Insert エフェクト – Cubase Pro 15.0
- Send エフェクト – Cubase Pro 15.0
- プリ/ポストフェーダー Send – Cubase Pro 15.0
- プリフェーダー/ポストフェーダースロットの数を変更する – Cubase Pro 15.0
- REVerence – Cubase Pro 15.0 プラグインリファレンス
- REVelation – Cubase Pro 15.0 プラグインリファレンス
- RoomWorks – Cubase Pro 15.0 プラグインリファレンス
- RoomWorks SE – Cubase Pro 15.0 プラグインリファレンス
- エフェクトチャンネルトラック – Cubase Pro 14.0(名称変更の確認)
プリ/ポストフェーダーの概念は Cubase 固有のものではないため、他機種のマニュアルも参照しています。
- Yamaha CL5 リファレンスマニュアル
- Yamaha QL5 リファレンスマニュアル
- Soundcraft Si Impact マニュアル
- Adobe Premiere Pro|高度なミキシング
リバーブの基礎概念については、下記のメーカー公式資料を参照しています。
- HOW TO USE REVERB – Native Instruments
- VSS3 TDM 日本語マニュアル – TC Electronic
- Logic Pro ユーザガイド|リバーブ – Apple
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