EQの基本と実践テク|全DAWで使える原則+Cubaseユーザー必見ガイド【保存版】

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tetsu7017
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福岡県出身、大阪住み。ブログ歴11年・DTM作曲・AI画像制作・HP制作。SEO検定1級保有。大手IT機器メーカーで機構設計を担当。
本業の傍ら、AI×ワンオペで効率的にサイト運営と音楽制作を実践中。このサイトでは、初心者・中級者でもすぐ実践できるIT活用術や音楽制作ノウハウを発信中しています。(このサイトのPV数/月5万)AIやITツールを活用しながらブログやオリジナル曲の配信を楽しんでいます。リタイア後も自由な時間を活かして充実した人生を目指しています。
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この投稿の対象者
  • DTM初心者〜中級者で、EQの使い方を体系的に学びたい方
  • Cubaseを使ってミキシングや音質調整を始めたい方
  • 他のDAWでも応用できるEQの原則を知りたい方
この投稿を読むメリット
  • EQの基本原理(カット・ブースト・スイープ法)が理解できる
  • Cubase付属EQの違いと使い分けが明確になる
  • プリセット調整やディエッサー併用の実践テクを習得できる
  • どのDAWでも使えるミキシングの“引き算思考”が身につく

忘備録としてまとめた内容ですが、同じ悩みを持つ方のヒントになれば幸いです。

実例はCubase Pro 13 (Windows)です。

クリックして読める「目次」

EQとは音の整理と強調

Cubase付属のSuturioEQ画面
EQ(イコライザー)の使い方の基本
  • 基本は「引き算」(カット)
  • 目的を決めて、時には「足し算」(ブースト)
  • 基本は「引き算」(カット):
    • 音がぶつかる部分や不要な帯域はカットします。例えば、ボーカルが埋もれてしまうなら、ボーカルとかぶる他のパートの帯域をカットします。
    • 低音・高音のノイズや不要成分も積極的に削るとミックスがクリアになります。
    • ブーストばかりだと全体の音量が上がり、混ざりが悪くなるため、基本的に「カット(引き算)」でスッキリさせるのが推奨されます。
  • 目的を決めて、時には「足し算」(ブースト):
    • 楽器ごとの特徴や存在感を強調する際にブーストします。
    • ただし、ブーストはやりすぎに注意し、必要な場所を必要なだけに留め、「音量差をきちんと比較」する癖をつけることが大切です。

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EQ用途別まとめ表(具体的なカット・ブースト例)

帯域
各楽器の周波数帯域マッピング

各楽器の一般的な推奨カット・ブースト帯域と量、そしてポイントをまとめました。これはあくまで参考値であり、楽曲やミックス状況によって調整が必要です。

スクロールできます
楽器主な帯域(推奨カット)主な帯域(推奨ブーストと量)ポイント
ボーカル100Hz以下(HPFでカット)300–500Hz(-1〜1.5dB)2kHz~4kHz(+1~3dB)2–5kHz(+1〜3dB)不要な低域ノイズを抑え、こもりを解消し、明瞭さ・抜け感を追加します。シビランス対策として7–8kHzを-3〜4dB(狭いQ)でカットすることも有効です(ディエッサー併用推奨)。
キックドラム30Hz以下200–400Hz(-2〜3dB)60~100Hz(少し上げ)50–100Hz(+1〜2dB)3–5kHz(+2〜3dB)不要な超低域をローカットし、こもりを削るとタイトになります。アタック感を強調できます。
ベース30Hz以下80~120Hz(少し上げ)40–80Hz(キックの基音を避けて調整)700Hz〜1kHz(+2〜3dB)他パートと帯域が被る場合は住み分けを意識し、キックとのレイヤー時は-2〜3dB削って棲み分けます。輪郭を出して聴き取りやすくします。
ギター80Hz以下2kHz~5kHz(やや上げ)低域をカットし、明るさや抜け感を微調整します。
ハイハット/シンバル200Hz以下(HPFでカット)8kHz以上(少し持ち上げ)8–12kHz(+2〜4dB)低域カットで輪郭をクリアにし、輝きを追加します。
ピアノ/シンセ200–400Hz(-1〜2dB)2–4kHz(+1〜2dB)他楽器とぶつかりやすい帯域を整理します。アタックや存在感を強調します。
マスタリングEQ全帯域全帯域(±1.5dB以内)大幅な修正はNGです。違和感があればミックス段階を見直す必要があります。

HPF=High Pass Filter

その他、プロのテクニックとして、

  • 特に2.2kHzや2.5kHzあたりを7〜8dBカットすると音がすっきりする
  • 必要に応じ2.7kHzや2.9kHz、3.1kHzもカットすると良い場合がある

人の耳は約20Hz~20kHzの音を聞くことができ、特に2~5kHzの音にいちばん敏感です。

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実践手順とコツ

SuperVisionの画面
Cubase付属のSuperVision
  • SuperVision」のスペクトラムアナライザーを活用し、視覚的にもチェックします。
  • 他のトラックと音がぶつかる帯域を優先的に削ります。(例えばスネア200Hzがメインなので、ピアノは200Hzと500Hzを削る)
  • 「まずカット、次に必要ならブースト」の順序を意識します。どうしても音が物足りない時のみブーストします。
  • 耳でA/B比較(EQのオンとオフを切り替えて聴き比べ)を必ず実施します。変化が自然か、不自然に痩せていないかを確認します。
  • 帯域を大きく変えすぎず(3〜5dB以内)で微調整するのが基本です。
  • ブーストやカットの量は「耳で聴きながら」「他パートとの住み分け」を重視します。
  • 迷ったときは60Hz以下を「ローカット」からスタートするとクリアになりやすいです。(ベース、キック以外はほとんど不要の帯域)
  • EQ調整の前に「音量・パン・音色選択」でマスキングを回避することが最も重要です。

マスキングは、近い高さの音が重なると強いほうに弱いほうがかき消されて聞こえにくくなる現象(例:キックとベースの低音)


耳障りな音を探すスイープ法(EQスイープ)

EQで「耳障りな周波数(不快な音)」を見つけるための基本的テクニックです。
ピーク(山形)のEQカーブを細く・高く持ち上げて、周波数をゆっくり動かしながら再生すると、特に「キーン」「ジャリッ」と強調されて聞こえる部分があります。そこが問題の周波数です。
見つけたらその帯域を少し下げ(カット)して音をすっきりさせます。

ポイント
  • ピークを細く・大きく上げる(Q値を高く)
  • 周波数をスイープして耳障りな部分を探す
  • 不快な箇所を約2~3dBカットするだけで音がクリアに

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EQのプリセット

プリセットが大きく削らない理由

GEQ-30
Cubase付属のGEQ-30

EQプリセットは、そのまま使うだけでは「自分の音」や「ミックスの理想」に必ずしも合いません。プリセットが「がっつり削らない」ように見えるのにはいくつかの理由があります。

理由説明
汎用性を持たせるためプリセットは「誰がどんな音源で使っても大外れしない」ことを前提に作られています。-6dBや-10dBのような極端なカットは、ある素材では有効でも、別の素材では音が痩せたり不自然になる可能性があるためです。
EQは“補正”が基本だからEQは「整える」ためのツールであり、根本的に音を作り直すものではありません。実務的には-1〜3dB程度の細かい調整で十分なケースが多いとされています。
大きな修正は“録り音”や“音作り”で解決すべきだから例えば、低域が濁るなら「マイクの位置」「シンセの音色」「アレンジの棲み分け」で直すのが先です。プリセットで大幅に削ってしまうと、そうした本質的な調整が隠れてしまいます。
ユーザーに“微調整の余地”を残すためプリセットは出発点に過ぎません。軽く削った状態で提示し、そこから自分の音源に合わせて±数dB動かすことが想定されています。特にローエンド(100Hz以下)やこもり帯域(200〜500Hz)は曲ごとに大きく変わるため、プリセットが「浅めの削り」になっていることが多いです。

プリセットの活用ヒントと使い方

EQ-M5
Cubase付属のEQ-M5
項目説明
安全設計のスタート地点プリセットは安全設計の「スタート地点」であり、思い切ったカットはユーザーが耳で判断して追加するべき、というのが基本的な考え方です。
微調整が前提プリセットを読み込んだら、自分の素材を聴きながら不要な帯域をさらに絞るのが前提です。プリセットのままでは「浅めの処理」なので、不要な帯域を探し(200〜500Hzのこもり、2〜5kHzの耳に痛い部分、7kHz以上の歯擦音など)、レイヤー楽器の棲み分けを行い、補強ポイントを追加する調整ステップが最も重要です。
「たたき台」として使ういきなり全部を大きく変えるのではなく、項目ごと少しずつ調整し「耳で聴いて気持ちいい」と感じる方向へ積み上げていくのが鉄則です。不要な帯域を「軽くカット」したり、必要な帯域を「少しだけブースト」します。
調整の目安一度に大きく調整せず、3dB程度ずつ変化させてA/B比較しながら調整します。EQは「気づくか気づかないか」程度が理想です。ソロで追い込みすぎず、常に全体で聴くことが失敗しにくいコツです。
「万能プリセット」は存在しないどんな楽曲・用途でも使える理想的なプリセットは存在しません。必ず「耳で判断」し、その都度微調整をする習慣をつけましょう。
ダイナミックEQの活用IQイコライザーのようなダイナミックEQ系なら、プリセットでは常時削らず「音が出たときだけ抑える」設定になっている場合もあり、見た目以上に効いています。ダイナミックEQを併用すると自然にまとまります。

2dBは音圧が1.26倍、3dBは音圧が1.41倍(体感上は少し大きくなった程度)、6dB,は音圧が2.00倍(明らかに大きくなったと感じるレベル) 。1dB以下はほとんどの人は変化を感じにくい。

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EQを使いたい時

症状別EQ調整チェックリスト(目安)

症状・悩み原因となる帯域EQ処理の例補足
音がこもって聞こえる200〜500Hz−2〜4dBカット中低域の“こもり”を解消
音が薄く存在感がない100〜250Hz+1〜3dBブースト厚みを足す、ただしベースと競合注意
低音がボワつく50〜120HzHPFまたは−3dBカットキックやベースで整理
ボーカルが刺さる5〜8kHz−2〜4dBカット“サ行”の耳障りさ軽減
高域がこもる8〜12kHz+1〜3dBブースト明るさと抜け感を追加
ミックスがごちゃつく250〜400Hz各トラック少しずつカット全体の明瞭度アップ
音が硬い・デジタル感強い2〜4kHz−2〜3dBカットアナログ感を演出
空気感・広がりが欲しい10〜16kHz+1〜2dBシェルフステレオ感や透明感を強調
リバーブが濁る低域〜150HzHPFまたは−6dBカットリターンEQで調整

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EQの挿し方

EQの挿し方の主なパターン

  1. トラック(個別チャンネル)に挿す
     各楽器・ボーカルの不要帯域カットやキャラクター調整。最も基本。
  2. バス(グループチャンネル)に挿す
     ドラム全体・コーラス全体など、まとまり感を出すEQ処理。
  3. マスターバスに挿す
     全体のトーンバランスを整える仕上げ用。過度にかけないのがコツ。
  4. チャンネルストリップ(EQ+コンプ一体型)を使う
     アナログミキサーのような感覚で、録音段階や初期ミックスで使用。
  5. サイドチェインEQ(動的EQ)
     他トラックの音量に応じて特定帯域を抑える(例:ボーカルが鳴るとギターの中域を下げる)。
  6. リターントラック(エフェクトバス)に挿す
     リバーブやディレイの後にEQを挿し、不要な低域や高域をカット。空間の濁りを防ぐ。
  7. レコーディング段階のインサートEQ
     録音時に音を整える目的でオーディオインターフェースやプラグインで使用。

補足:
最近では「ダイナミックEQ」「マルチバンドEQ」「AI EQ」なども一般化しており、単純なトーン調整を超えた“ミックス全体の整理ツール”として活用されています。

用途別EQ目安

  • トラック:HPF50–120Hz/200–400Hz −2〜4dB(Q1.2–1.8)/2–5kHz −1〜3dB/12–16kHz +0.5〜2dBシェルフ
  • バス:300Hz −1〜2dB、3–5kHz +0.5〜1dB、12kHz +0.5dB。MSでSide低域を控えめに
  • マスター:30–40HzをHPF(12dB/oct)。帯域処理は±0.5〜1dB以内。必要時200–400HzをDyn −1〜2dB
  • リターン:HPF150–300Hz、LPF6–10kHz、2–3kHz −2dB
  • サイドチェインDyn:Vo→Gtの1–3kHz −2〜4dB、Kick→Bassの50–80Hz −2〜4dB
  • 録音時:HPF50–80Hz中心。大補正は録音後
  • Cubase:PreでHP/LP→Frequency2でDyn→Bus/マスター微調整

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EQとディエッサー:ボーカル処理の使い分け

GEQ-10
Cubase付属のGEQ-10

ボーカル処理におけるEQとディエッサーの使い分けを以下の比較表にまとめました。

項目EQディエッサー
処理方法固定帯域を常にカット特定帯域が大きく出たときだけ抑える(動的)
得意な場面・軽度のシビランス・常にこもりが気になる帯域・サ行/タ行など一部だけ耳障り・フレーズによって強弱がある場合
調整のしやすさ・シンプルで直感的・狭いQで7〜8kHzを-2〜4dB程度・やや設定が複雑(スレッショルド/帯域指定)・自然に効かせられる
メリット・確実に刺さりを抑えられる・CPU負荷が軽い・必要な時だけ効くので自然・ボーカルの明瞭さを保ちやすい
デメリット・常に削るので音がこもりやすい・削りすぎると抜けが悪くなる・設定が難しいと不自然な揺れが出る・効きすぎると声が暗くなる
おすすめの使い方・まず軽くEQでベースを整える・EQで削りきれない部分を補う・強いシビランスはディエッサーで

実践的な流れとしては、まずEQで不要な低域やこもりを軽く整える処理を行い、シビランス帯域(7〜8kHz)が強い場合はディエッサーで動的に抑えること。最終的には、ミックス全体で聴きながら「刺さらず・こもらず」のバランスを調整することが重要です。

ディエッサー設定ガイド

ディエッサーの設定例を「シビランス処理の典型ケース」ごとに以下の表にまとめました。

ディエッサー設定例(ボーカル用)

ケース周波数帯域(目安)スレッショルド設定レシオ設定備考
女性ボーカル6〜8kHzサ行が目立つフレーズで軽くリダクションが入る程度に設定(-3〜-6dB)2:1〜4:1高域が強いので比較的低めの周波数に設定します。
男性ボーカル5〜7kHzシビランス発生時に-3〜-5dB程度2:1〜3:1男声はシビランスがやや低域寄りです。
激しいシビランス7〜10kHz-6〜-9dBまで下げる3:1〜5:1極端に刺さる場合。効きすぎに注意が必要です。
ナレーション/朗読5〜8kHz-2〜-4dB程度で軽く抑える2:1〜3:1自然な発声が重要。過度な処理は不自然に聞こえます。
補助的な使い方2バンド設定(例:5kHz付近と8kHz付近)それぞれ-2〜-3dB程度2:1前後広い帯域で分散させると自然に仕上がります。

ディエッサー設定のポイントと実践アドバイス

  • 周波数帯域は必ず耳で確認します。歌手やマイクによって変動するためです。
  • スレッショルドは「シビランスの瞬間にだけメーターが動く」程度が目安です。常時効いていないかを確認することが重要です。
  • ゲインリダクション量は-3〜-6dBが一般的です。-10dB以上かかると効きすぎで不自然になりやすいです。
  • レシオは2:1〜4:1程度からスタートします。効きすぎると声が不自然に暗くなるので注意が必要です。
  • ディエッサーのオン/オフを切り替えて聴き比べ(バイパス比較)を必ず行い、抑えすぎて抜けが悪くなっていないか確認します。
  • ソロではなく、ミックス全体で馴染んでいるか、バックトラックと合わせて自然に聴こえるかチェックします。
  • 効きすぎチェック: 声がこもったり、歌詞が聴き取りにくくなったら削りすぎのサインです。
  • 補助的なEQ併用: EQで軽く7〜8kHzを削り、残りをディエッサーで動的に仕上げると、さらに自然に調整可能です。
  • 複数バンド利用: 1バンドでシビランスを十分に抑えられない場合は、5kHzと8kHzの2バンド設定で分散させると自然に仕上がります。

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Cubase付属EQまとめと使い分けポイント

Cubase付属のEQ-P1A
Cubase付属のEQ-P1A

Cubase Pro 13には複数種類のEQプラグインが付属しており、それぞれ特性や用途が異なります。

EQ名種類・機能特徴主な用途初心者向けポイント
Frequency 2
FREQ2
8バンド・パラメトリックEQM/S処理、LR別処理、ダイナミックEQ搭載。精密な調整が可能ミックス全般、マスタリング本格的に音を追い込みたい人向け。慣れるまでは複雑に感じやすいので徐々に活用を。
Studio EQ
stadio EQ
4バンド・パラメトリックEQシンプルで軽量。シェルフ・カット・ピーク選択可単体トラックの補正、基本的な音作り最初に使うならこれ。軽く音を整えたいときに直感的に扱える。
GEQ-10
graEQ10
グラフィックEQ(10バンド)スライダーで直感操作。帯域ごとの細かい調整に強い楽器ごとのキャラクター補正ギターやドラムの「こもり感」を取るなど、耳で聴きながら直感的に調整可能。
GEQ-30
greEQ30
グラフィックEQ(30バンド)
EQ-P1A
ビンテージ系EQ(Pro版限定)Pultec系/M5系を模したモデリング。音色や質感を付与温かみ・太さを追加、キャラクター作り音質を「良い意味で変える」EQ。補正ではなく、積極的に色を付けたいときに便利。
EQ-M5
M5

おすすめの使い分け

Cubase付属のFrequency2の画面
Cubase付属のFrequency2の画面
  • 細かい調整・多機能 → Frequency 2
  • 素早い補正・基本用途 → Studio EQ
  • 楽器ごとのキャラクター補正 → GEQ-10/GEQ-30
  • 音色変化/質感付与 → EQ-P1A/EQ-M5

初心者の方はまず Studio EQ → GEQ-10 を中心に慣れて、徐々に Frequency 2EQ-P1A に挑戦すると理解しやすい流れになります。

有名・人気のサードパーティーEQ

Pultec EQ

Pultec EQ

伝説的なパッシブイコライザーとして知られる Pultec EQ は、温かみと滑らかさを併せ持つサウンドが特徴です。真空管回路による自然な倍音と、独特のEQカーブで“音楽的な補正”ができる点が、多くのエンジニアやミュージシャンに愛されています。

Pultec Passive EQ Collection(Universal Audio)は、オリジナルのPultec EQP-1AやMEQ-5の動作を忠実に再現し、デジタル環境でもアナログ機材特有の深みを体感できます。

  • 滑らかな高域と厚みのある低域:低音をブーストとカットで同時に操作する独自の設計により、丸みのある低域を実現。
  • 中域の存在感:ボーカルやギターなどの“芯”を立たせつつ、耳に心地よい音質に整える。
  • ヴィンテージ感のある倍音:トランスや真空管による自然なサチュレーションが、デジタル音源にも温かさを与えます。

Pultec EQは、マスタリングやミックスのマスタートラック(ステレオバス・ステレオ出力)に挿すだけで“プロの質感”を付加できる万能EQ。特にアコースティック楽器やボーカルに最適です。

FabFilter Pro-Q4

プロフェッショナルが信頼を寄せる高精度イコライザー FabFilter Pro-Q4。透明感のあるサウンド処理と直感的な操作性を両立し、ミキシングからマスタリングまで幅広く対応します。


Pro-Q4 は、視覚的にわかりやすいディスプレイと柔軟なフィルター設計を備え、狙った周波数をピンポイントで調整可能。前世代のPro-Q3からさらにアルゴリズムが改善され、より自然な音質変化と低レイテンシー処理を実現しています。

  • ダイナミックEQ機能の強化:特定の帯域だけを自動でコンプレッション/エキスパンド。
  • 最大24バンド対応:トラック全体の細かな補正が可能。
  • リニアフェーズ/ナチュラルフェーズ対応:用途に応じて位相特性を選択可能。
  • スペクトラムアナライザー搭載:リアルタイムで周波数バランスを確認しながら調整。

Pro-Q4は、正確さとスピードを求めるミックスエンジニア必携のEQプラグイン。音の透明感を損なわず、狙ったポイントを的確にコントロールできます。

SSL E-Channel

世界中のプロスタジオで愛用されている Solid State Logic(SSL)4000Eコンソール を忠実に再現したチャンネルストリッププラグイン。Waves SSL E-Channel は、アナログ卓特有のパンチ感と抜けの良いトーンをデジタル環境でも再現します。

このプラグインは、EQ・コンプレッサー・ゲート/エクスパンダーを一体化し、トラック処理を効率化。ドラムやボーカル、ギターなど、あらゆる素材に“SSLらしい力強さと明瞭さ”を与えます。

  • 4バンドEQ:中域を中心に繊細かつ音楽的なブースト/カットが可能。
  • ダイナミクスセクション:アタック感を自在に調整し、タイトで前に出るサウンドを実現。
  • ゲート/エクスパンダー:ノイズを自然に抑え、クリーンなミックスを維持。
  • アナログモード:SSL独特の温かみと微細なサチュレーションを再現。

SSL E-Channelは、“パンチのあるプロのミックス”を求めるエンジニア必携の一本。特にドラムやボーカルの処理で、その効果を実感できます。

API 550A

アメリカの名門コンソールメーカー API(Automated Processes Inc.) の代表的EQモジュール API 550A を忠実に再現したプラグイン。Waves API 550A は、その独特のパンチと存在感のあるサウンドで、多くのプロエンジニアに愛用されています。

550Aは、3バンド構成のパラメトリックEQで、各バンドが特定の周波数ポイントに固定されているシンプルな設計ながら、音楽的で心地よいブースト/カットが可能です。API特有の**“アグレッシブで抜ける音”**が特徴で、ロックやポップスのミックスに最適。

  • 明瞭でパンチのあるトーン:ドラムやギターのアタックを強調し、存在感を際立たせる。
  • APIトランスのサチュレーション再現:アナログ特有の温かみと厚みをデジタル環境で再現。
  • 簡潔な操作性:スイートスポットが広く、初心者でも扱いやすい設計。
  • API 550Bモデルも同梱:さらに多バンドの柔軟なコントロールも可能。

API 550Aは、“音を前に押し出す”ロックミックスの定番EQ。特にドラムやエレキギターのトラックに挿すだけで、即座にプロらしい力強さを加えます。

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FAQ

Cubase Pro13をもっていますが、付属のEQのプラグインとチャンネルストリップのEQの違いを教えて下さい

「付属EQプラグイン」と「チャンネルストリップのEQ」は、役割や使い方、インターフェースに違いがありますが、両方とも基本的には音の周波数帯域を調整するためのイコライザーです。

チャンネルストリップのEQ

  • 各トラックごとに標準装備されたエフェクト群の一部であり、EQのほかコンプレッサーやゲート等と一括して操作できます。
  • 専用のチャンネル設定画面で直感的にアクセスでき、初心者でもシンプルに扱える設計です。
  • 視覚的で分かりやすいインターフェースが特徴で、ミックス作業の効率化に向いています。
  • 最初から各トラックに組み込まれているため、外部プラグイン追加なしで素早く音質調整が可能です。

CubasePro付属EQプラグイン

  • Cubaseに標準搭載されたEQ(例:Studio EQ、Frequency EQなど)は「インサート・エフェクト」として個別に挿入できます。
  • 周波数のカーブやフィルタータイプなど、より細かい音作りや高度な設定が可能です。
  • 複数のEQプラグインから目的にあわせて選択でき、トラックごとに複数並べて使うことも可能です。
  • プラグインのインサート位置や順序を調整でき、独自のサウンドチェーンを構築できます。

主な違い

  • チャンネルストリップEQは各トラックに最初から備わっている「基本的な音質調整用」のEQで、操作性重視。視覚性・効率化に優れる。
  • 付属EQプラグインは細かな設定や音作りにこだわるためのツール。複数挿せて、音色加工の自由度が高い。

このように、簡便さ・効率性を求めるならチャンネルストリップのEQ、より高度な処理や特殊な音作りには付属EQプラグインがおすすめです。

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出典

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まとめ

EQは“音の整理整頓”のツールです。不要な帯域をカットし、必要な部分だけを整えることでミックス全体が驚くほどクリアになります。まずは「引き算」を意識し、Cubase付属EQを使い分けながら、自分の耳で微調整することが上達への近道です。この記事を参考に、全DAWで通用するEQの原則を身につけて、理想のサウンドメイクを実現しましょう。


次の記事も、きっとあなたのお役に立ちます。気になる方はこちらからチェック!


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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