第1巻無料？全巻無料？Kindleの“沼”にハマるおすすめ無料漫画7選【2025年版】

後宮に仕える元薬師の少女が、毒や薬にまつわる不可思議な事件を“知識と嗅覚”で解き明かすミステリー。政治の思惑が渦巻く宮廷で、皮肉屋だけど情に厚い彼女の推理が小さな違和感から真相を暴く。薬理の豆知識と会話の妙がクセになる、大人も唸る宮廷推理活劇。

『薬屋のひとりごと』は、猫猫の聡明さと人間味に毎度やられる。冷静沈着に観察と薬学で事件をほどく手際は、筆者の常備薬（コーヒー）より効き目が早い。後宮の権力と情のもつれが奥行きを作り、可憐な漫画絵と滑らかなアニメ作画が眼福。淡々と進むのにミステリーはほどよくスパイス、サービス精神旺盛な小ネタと細やかな人物描写で、読む手が止まらない。誰にでも勧めやすい一服の名薬。唯一の副作用は「もう一話だけ…」で寝不足。観察眼の前では筆者の読み飛ばしも即看破されそうだ。物語は複雑すぎない処方で初心者にも優しいが、味は甘さ控えめ苦味ほどよく、読後感はすっきり。次巻の発売日、もう調合してほしい。切望。処方箋ください。至急。

仕事でくたびれた会社員と、レジで見かける店員さん。閉店後、スーパー裏の喫煙所でだけ本音を漏らす“ふたり”の距離が、煙のゆらぎとともに少しずつ近づく。気取らない会話と小さな優しさに満ちた、等身大の癒やし系ラブコメ。読後はきっと、明日が少しやわらぐ。

非喫煙者の筆者でも、煙たさより温かさが残る一冊。中年の佐々木とレジ係・山田が、スーパー裏の喫煙所で交わす会話が秀逸で、疲れた心にじんわり染みる。恋は一歩手前でブレーキ、距離感は神配合。鈍い主人公も憎めず、ギャップ女子との掛け合いは映画のワンシーン。タバコ題材でも嫌悪感はなく、むしろ“休憩”の香り。喫煙所が小さな劇場に見え、一気読み。唯一の副流煙は続きが気になる中毒性。肺はクリーン、心は満たされる。次の休憩、もう吸…いや、読みたい。タイトルで敬遠していた過去の自分を反省し、現実の疲れを忘れさせてくれる憩いの空気にひたり、缶コーヒーまで旨くなる。ページをめくる手は止まらず、次巻予約を指が勝手に検索。

さえない中学生の前に現れた魔物の子・ガッシュ。100体の頂点“魔界の王”を決める戦いで、呪文と友情を武器に強敵へ挑む。笑って泣けて胸が熱くなる、王道バトル成長譚の決定版。新装の迫力ある画面で、名場面の高揚が倍増。初読みも再読も、心を撃ち抜かれる。

『金色のガッシュ!! 完全版』は、笑いで油断させてから涙腺を奇襲する、読書家泣かせの王道バトル。友情と成長、名台詞の打率が高く、ページをめくる手がもはや呪文。一度読み始めたら止まらない。魔物とパートナーの絆が胸を撃ち、バトルは熱くドラマは温かい。大人になって再読すると、親の視点が増えて二度泣き三度うなずき。描き下ろし表紙・おまけ短編・カラー収録も豪華でコレクション欲まで刺激。配信が遅い？待つ時間も修行と思えば強くなれる。昔の絵柄が…と思っても物語の熱量が上書き。笑って泣けて忙しいので、夜更かしとティッシュは必携。少年漫画の最高峰、親子読書に堂々推薦。泣き笑いの後は水分補給も忘れずに。ぜひ。

地味な努力を積み重ねてきた青年が、気づけば規格外の力でS級へ。本人は無自覚、周囲だけが騒がしい。小さな善意が大事件を動かし、ダンジョンやギルド、陰謀の渦を仲間と駆け抜ける爽快成り上がり譚。なぜ最強になったのか——その謎も少しずつ明らかに。

失恋の勢いで山に籠もったら、そこは最強魔物の巣。出来すぎ設定？はい。でも主人公の愛嬌が全部チャラにする。テンポと絵は軽快、キャラは皆かわいく掛け合いが小気味よい。戦闘は無双で安心、対ヒロインになると急に耐性ゼロで胸きゅん＆切なさ増幅。このギャップが最高のスパイス。起承転結の配分も良く、一話の引きがうまいから“あと一話だけ”が無限継続。転生チート系でもキャラが立っているから読む手が止まらない。続編、財布と心の準備はできてます。欠点は寝る時間が減ること。

妖が見える少年・夏目は、祖母の遺した“友人帳”に縛られた名を返す旅へ。相棒は最強（自称）の招き猫・ニャンコ先生。人と妖の切なく温かな記憶が一話ごとに胸を打ち、静かな風景と言葉が心をほどく。疲れた日に沁みる、やさしいヒーリング・ファンタジー。

『夏目友人帳』は、優しさと切なさが静かに積もる一冊。夏目の繊細さと成長、妖たちとの邂逅が毎話小さな余韻を残す。絵柄は柔らかく、余白まで物語る筆致。ニャンコ先生は癒しと毒舌を同時供給、読後は和菓子と日本酒が欲しくなる副作用も。静かな読書が好きな人ほど刺さる良作。家の猫をつい“先生”と呼び、急須に護符を貼りたくなるのは筆者だけではないはず。ロングセラーの理由が丁寧に沁みてくる一冊、疲れた日に効く静かな特効薬。柔らかな線は“クセになる優しさ”。再読のたび新しい気づきが増える。おすすめ。

天真爛漫な本田透が暮らす草摩家には、異性に抱きしめられると十二支に変身する“秘密”が。笑いと胸キュンの同居生活は、やがて一族の宿命と心の傷に触れていく。恋、家族、赦し——不器用な想いがほどけていく過程に、読後はきっと温かい涙がこぼれる。

十二支の呪いという奇抜な設定で包んだ人間ドラマの宝箱。透の純粋さと芯の強さに、読者はつい「がんばれ」と心の中で声援。キャラは多彩で全員に背景があり、悪人ゼロという優しい世界観。恋愛も友情も笑いも涙も、バランス良く配置された豪華おせちのよう。最終話まで丁寧に描かれ、皆が幸せになる結末は読後感がまるで上質な紅茶。やや“聖人すぎる”展開にツッコミたくなる瞬間もあるが、それも含めて包容力のある作品。少女漫画の枠を超え、人生の処方箋のような名作。

地の果てまで穿たれた大穴“アビス”。母を追う探窟家見習いリコは、謎の少年レグと奈落へ降下する。美しくも過酷な生態系、層ごとに増す“呪い”、高価な遺物——可愛い絵柄の裏に潜む圧倒的な冒険とサバイバル。希望と恐怖が同時に押し寄せる、禁断の探窟譚。

『メイドインアビス』は、ふんわり可愛い絵柄の皮をかぶった、容赦なき深淵探検譚。ページをめくれば、そこは科学的考証と緻密な設定が織りなす“優しさゼロ”の世界。主人公たちの成長は、痛みと喪失を伴うからこそ胸に響く。残酷描写も多いが、それは恐怖や勇気を際立たせる必須スパイス。「見た目に騙されるな」と警告されても、気づけば沼落ち。可愛いキャラが容赦なく試される姿に、読者の心も試される。耐性がないと精神HPが削られるが、その分読後の余韻は強烈。覚悟を持って潜るべし、アビスは甘くない。